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静岡のとみちゃん
静岡のとみちゃん
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悠々日和キャンピングカーの旅:プロローグ(後半)

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■旅のスタイルの転換はバイクだった
 かなり以前から、“足の向くまま気の向くままの旅”に人一倍、憧れていたように思う。
 高校を卒業して大学に入るまでの約1ヵ月間に自動2輪の免許を取得したが、大学生になってからの暫くの間は、自転車や市内バスを使った行動範囲の生活だった。その後、手に入れた中古のバイクにより行動範囲が一気に拡大した。少し大袈裟だが、人生の幅が広がったように感じる一方、何故か、大人はずるいとも思った。
 ツーリングを始めた。最初は日帰りだったが、排気量が少し大きなバイクに乗り換えてからは、夏休みや春休みにはユースホステルを利用して、ふらっと、長距離ツーリングが始まった。そして、最も長距離だったのは、春休みに走った日本一周だった。
 九州を発ち、山陰から北陸、そして北日本を北上するに連れ、幹線道路の枝道にはかなりの雪が残っていて、バイクでは入って行けず、旅の自由は雪で制限された。次第に“旅”を楽しむというよりは、ただ走り続ける“移動”になっていることに気付き、季節の選定間違いや雪の見通しの甘さを後悔した。それでも札幌まで走ったが、そこでギブアップ。それからは、行った分だけの帰路は長く、寒さに耐えながらの“忍耐”、特に霙の中を走っている時は“修行”を積んでいるような、そんな苦い想い出が多い結果になった。
 その後、ライダーの“あるある”のひとつだと思うが、更に大きな排気量のバイクに乗り換え、エンジンパワーに余裕が出来たことで、気持ちにも余裕が生まれ、ツーリングは自由度のあるキャンプツーリングに変化していった。気が付くと、少しずつだが“足の向くまま気の向くままの旅”のスタイルを実践していた。