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静岡のとみちゃん
静岡のとみちゃん
novelistID. 69613
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悠々日和キャンピングカーの旅:プロローグ(前半)

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■趣味の棚卸し:高校生
 ラジオを聞きながらの受験勉強ではあったが、無事に志望校に入学でき、高校生活が始まった。
 しかし間もなく、たいへんなショックに見舞われることになった。それは、最初の数学のテストの点数が30点だったこと。もちろん満点は100点で、始めて取った人生最悪の点数だった。
 その時点から、勉強に付いて行くのが精一杯の状況になり、部活に入る余裕はなく、趣味らしいものは殆どなかった。それでも、中学生の頃に聞き始めた深夜のラジオ放送は、宿題しながら聞いていた。そういう意味では、ちょっと暗い高校生活だったのかもしれない。
 その中でトピックス的だが、今でもはっきりと憶えていることがある。
 次第にFM放送も聞くようになった頃、一度だけだが、FM福岡の放送局のスタジオ見学に、友人と二人で行ったときのこと。フォークシンガーのイルカさんがゲストの番組が放送中で、それをガラス越しに見ていると、アナウンサーの方から促され、二人とも狭いスタジオに入ることになった。イルカさんの後方の椅子に座り、彼女の話で笑った時、その声がオンエアされた。たった一度だけのスタジオ見学で起きた貴重な体験だった。何故、私たちがスタジオの中に誘われたのか、今でも分からない。