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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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「珍獣姉妹」なのか

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 次は野々村元義さん(仮名)60代の男性。5年ぐらい前から毎年ドックを受診している。高血圧だけで血液検査は異常ない。内服治療を提案しているが、「飲みだしたら一生飲み続けることになるんでしょう、私は薬は飲みたくありません」と、ガンとして拒否された。もっぱら、食事療法と運動で経過観察中である。
昨年のドックでは145/87だった。

「こんにちは、野々村さんですね、最近血圧はどうですか?」
「お陰様で下が80の前半で85いかないことが多くなりましたね」
「そうですか、それはいいですね。上はどうですか?」
「上は、冬場寒い時は150超えたりしますけど、大体は130から140ぐらいでしょうか」
「寒いと血圧は上がりますからね、特に上(最高血圧)は影響受けやすいですね。今日はどうでした?」
「エエ、今朝はお陰様で132の80でした」
「それはいいですね」

「センセイ、この調子だと薬飲まなくても大丈夫でしょうか?」
「でしょうね。食事に注意して、タバコは止めて、酒は控えめにして、ストレスを避けるようにすればいいんじゃないでしょうか」
「ありがとうございます。ゴルフも月1でやってますけど、かまいませんね」
「もちろん、いいですよ。ただし、あまり寒い日は止めた方がいいでしょうけど。ところで野々村さんはハンディいくつぐらいですか?」
「いや、お恥ずかしいんですけど、オフィシャルで14です。」
「ほう、それは凄いですね。血圧も下が80前半ですから、もう少しで70台で、いよいよシングルも近いですね。」(ヤブ田としては、割に気の利いたことを言えたのである)

 野々村氏はニコニコ顔で診察室を後にした。
 血圧もゴルフも、ぜひシングル目指してほしい。


作品名:「珍獣姉妹」なのか 作家名:ヤブ田玄白