続 神ってる(Aino SPINOFF 2)
其の⑭ ダイエット
「これ食べて」
私が愛音に袋を差し出すと、彼女は怪訝そうな表情をした。
「何?」
「ああ、チョコレート。神戸の有名店のやつ」
「なんで買ってきたの?」
「有名なやつだから」
「なんで?」
「お土産だよ」
「私ダイエットしてるのに」
「そうだったのか。じゃ、持って帰ろうか?」
そう言うと、慌てて受け取るに違いないと思った。
「いいや、せっかくだから、もらっとくけど!」(←ほらね)
「もらうくせに怒んなよ」
「へへへ、気を付けながら少しずつ食べるわ」
「いつからダイエットしてるの?」
「今日から」
「え? 今日から? じゃやっぱりチョコはまずかったかな」
「でしょ、ホント困るのよね。昨日なんかダイエットを決心して、家にあったお菓子全部食べたんだから」
家にあったお菓子を全部処分したつもりなんだな・・・このチョコも今日中に食うだろうな。
作品名:続 神ってる(Aino SPINOFF 2) 作家名:亨利(ヘンリー)