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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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「オオカミ婆ちゃん」なのか

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103歳からの出発




 日曜日。
コンビニ、プリン、母の見舞いの日である。

しかし、今日はいつものコンビニプリンではない。
たまには姉の顔も立てようと、ジャージー牛乳プリンを持って行った。

牛乳の味が濃厚で私にはちょっと食べにくいが、コッテリが好きな母にはいいかと思った。
ただ、食べたことがないので、どんな反応が出るか予想出来ない。
「モウ」と鳴くかもしれないし、角が生えるかもしれない。
それなりの覚悟を決めて出かけた。

母は珍しく、車椅子でナースステーションにいた。
いつもは病室のベッドに寝ているのが、ナースステーションにいると、出世したようで喜ばしい。

 テーブルを隔てて、90代(と思われる)の女性患者にしきりに話しかけている。
私がそばに行くと、
「私の息子」と、告げた。
いつもは、私を息子と認識していないようだが、第三者がいると意識が変わるのか?不思議な現象である。