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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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「オオカミ婆ちゃん」なのか

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ご主人は感謝に堪えないという風情で
「センセイ、ありがとうございます。ほんとにお世話になりました。また来月来ますのでよろしくお願いします」と言って立ち上がった。
「それではお大事にどうぞ」と言って送り出した。
帰り際、板前さんはまた「ありがとうございました。」と頭を下げた。奥さんは黙って挨拶して診察室の外へ出た。


 一般的に、ご主人の診察に奥さんが付いてくることは割によくみられる。
子供の診察にお母さんが付いてくるのと同じ感じだ。
それに対して、奥さんの診察にご主人が付いてくるのは珍しい。

 よほどの愛妻家なのか、奥さんが一人で医者に行って、自分の悪行をバラされるのが心配なのか、どちらかだろう。

 板前さんはどちらか、今のところ分からないが、次回1か月後、もし良くなっていれば、愛妻家の可能性が強いのではないだろうか。