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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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「オオカミ婆ちゃん」なのか

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今年も暮れる



 令和3年12月31日である。
今年も今日で終わり。
入院中の母の見舞いに出かけた。

 母は103歳である。
他にも高齢者がたくさん入院している。
母より重病の人もいるが、歳だけは母が一番で誰にも負けない。
今年の夏、施設のショートステイに行ったとき、誤嚥性肺炎を起こして、私がパートで働いている近所の病院に救急車で入院した。

 肺炎のほうは、抗生物質で間もなく回復した。
先生も驚いていた。
「この歳で誤嚥性肺炎から立ち直るのは大したものです。ふだんから、よほど胃が丈夫なんでしょう」。と真面目な顔で面白いことを言っていた。

 退院もすぐかと思ったが、その後尿路感染を起こしたり、肝機能障害で入院が長引いて、とうとう半年以上になってしまった。胃が丈夫なだけでは退院できない。