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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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「オオカミ婆ちゃん」なのか

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私はあなたの息子です



 日曜日は母の見舞いに行くことが多い。
今朝も朝食をすますと、車で入院先の病院へ行った。
途中いつものコンビニに寄って、いつものプリンを買った。

 母は特に変わりなかったが、ますます顔がこけて、痩せていくのが目立った。
それでもプリンをスプーンで食べさせると残さず1個平らげた。
〈この分ならまだ大丈夫かもしれない。今年の誕生日で104歳だ。私の知ってる人でそこまで長生きした人はいない。私も母の遺伝子を貰っているはずだから、しばらくは元気でいられるかもしれない〉

 まもなく検温の時間になって、担当の看護師が入ってきた。
年配の穏やかそうな人だった。

「さっき、プリン1個食べました」と報告すると、
「そうでしたか。〇〇さんはよく食べますからね」と答えた。
「今日はプリンでしたけど、アイスクリームは食べさせてもいいでしょうか?」
私はおそるおそる聞いてみた。

「そうですね。ダメではないでしょうけど・・・・」
看護師さんは口ごもった。
〈もしかすると、身体が冷えるので禁止されているのかもしれないな。それとも種類によって違うのだろうか?バニラならいいけど、チョコレートはダメとか。いやもしかすると、メーカーだろうか?ハーゲンダッツならいいけど、レディボーデンはダメとか〉
看護師さんの答は意外だった。