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HERRSOMMER夏目
HERRSOMMER夏目
novelistID. 69501
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*三行詩抄: 問答歌 ・落穂選 *蝶の唄

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 芥川龍之介と鷗外の「諸国物語」には類似するところがみられる。例えば、レニエの作品からヒントを得た作品に「奉教人の死」があり、「藪の中」にも活用されている。即ち、前者では、大火事の真っ赤な炎に飛び込み幼子を救い出した後、横たわっていたのは少年と思いきや、実は、火の光に照らされ破れた衣から見えた胸から乳房が露わになっていた女であったし、後者では、死人に成り代わり巫女の口を借りて死霊に真実を語らせたところなどは、その影響がみられ、こうして東西文学の比較、即ち、比較文学は、作者が同時代に活動していたか否かに拘わらず、その影響や相互作用や類似点など取り上げて興味ある学問となり得ているのである。...  
     
 Nach einem Literatur vergleichenden Prof.,liest Ryunosuke Akutagawa
Die Länder Geschichten von Ogai und in Anlehnung an die Novelle von Regnier, schrieb er die Novelle Houkounins Tod,oder In Busch.:

In der ersten Novelle ,der Junge ,der in die leuchtende rote Flamme des großen Feuer sprang und das Baby rettete , war er doch in der Tat ein Fräulein , das im Licht des Feuers beleuchtet wurde, und wenn man die Brüste in der zerrissene Kleidung anschaute.
Und in der zweiten sagte der Geist die Wahrheit im Namen der Person ,die jetzt nicht am Leben ist.....
Es ist ein literatische Effekt. So zeigt der Vergleich der Ost-und-West-Literatur ,nämlich die vergleichende Literatur einigen ähnlichen Aufgründung und einige Wirkung ,und interessiert es uns sehr groß. 独文:拙訳より
    * -
  ・【語彙詩 前に +置く 】:vor+ stellen:

実験的な詩を書いたドイツの詩人 ハイセンビュッテル
 彼の簡潔な詩では 言葉は道具であり 素材となる
 その詩の特徴は 還元と縮小だ とはつまり
 主語 述語 目的語といった繋がりは どこにもない
 そこにあるのは 語義的 意味論的な 
 聴覚と視覚上の効果に 重きが置かれるのだ
 例えば こんな風に: <前に置く>という語彙
 Vor+satz : これは前に+置くだが <企画・意図>となる
 Auf+satz: これは上部に置くだが <論文・論説>となる
またGrund+satzは 根底に置くことだが < 原理・
原則 >となり
 Grund+satz+referatは < 基調報告 > の意となる 
 
 これを称して コンクレーテ・ポエズィー 
 「具象詩」ともいうのだが この実験詩は
  詩人の意図とは異なり 単なる言葉遊び
  言葉の羅列にすぎないと 捉えてもよい
  芸術的感性は 人により 異なるのだから>>>
 Labor-Dichtung oder Konkret. vorstellen より

     *-
 ・【 夜のラビリンス :】断章 :
       【桑子道之助氏の優雅な青春交遊・抄 より】

  Prof.鮫島先生は九州はK.児島県出身の気さくで面倒見のいい白髪の紳士である。酒をこよなく愛し、夜の街によく出没して、その顔は知られているらしい。先生とは或る酒の席で道之助が初めて会ったというのに、すぐに誘ってくれ云ったものである。好きでしてねえ、こうして梯子して回るのが。 夏里さん、いいものでしょう、こういうのも、たまには。鮫島先生は先ほど駅前の小粋な飲み屋で喉を軽く潤した酒で、もうすっかり陽気になっていた。小雨降る中、タクシーに乗り込むと、先生は後部座席に座った同僚の若い安曇くんと道之助のほうに振り向くや云う。さあ、これから、もっと楽しくやりましょうやと言い運転手さん、それではG.街に連れていってくださいな、と手慣れたように云った。一緒に附いていきたいと、その気だった濃い化粧のT.武女史を つい今しがた振り切ったばかりである。あなたは主婦業が待っているのですから、これでお帰りなさい。そして分かっているでしょうが、今日はご亭主に、たっぷりとサービスしてあげなさい。いいですね。すると彼女は行くの行かないのと云いながら、殊勝気に云ったのだ。優に一オクターブは高い声で。分かっているわよ、解かったわ・・彼女の落胆した様子を見れば、本当はもう少し付き合っていたいのに、と訴えているのが察せられるのである。
 冷たい小雨が降る中を暫らく走ると車はやがて、G.街に着いた。そこは駅前周辺よりも遙かに飲み屋街として知られた一角である。車も人も既に多く行き交う時間となっていた。これから行くところはですね、夏里さん、最近になって行き始めたところでしてね、いいですよ、そこは・・。
 先生は車から降りると、足早に、傘もささずにシルクのように艶々した白髪を、時おり光らせて先を歩いていく。やがて、或るビルに辿り着くと、階段を降りていくや、声が聞こえてくる。なに、まだ開けていなかったの。一体、何処へ行ってたの、今まで。ちょっとね、お買い物を済ませてきたところなのよ、さあ、お入りになって。先生の後から中に入ると、なるほど、まだ誰もいない、うす暗い光の静かな室内である。中はそれなり広くて気持ちがゆったりしてくる。ママ、どうしたの、今日は?.上から下まで真っ黒いドレスを着て、お葬式の帰りなのかい?. そうじゃないわ、厭ね、相変わらず、お口が悪いんだから。鮫島先生の口はなめらかで、軽口や冗談に長けているのがわかる。