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HERRSOMMER夏目
HERRSOMMER夏目
novelistID. 69501
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*三行詩抄: 問答歌 ・落穂選 *蝶の唄

INDEX|6ページ/10ページ|

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Remembering your Youth,these days,
Miss you ,miss thee.

(* 前髪白き熟年の 若かりしころに
      想い馳せ なつかしむ )    ⒇ 
* Des kalten Tages trinke ich gerade Morgen-Kaffee ,
Weil auf dem Öl-Heiz-Apparat geht Heiß-Dampf empor
Aus dem Kessel mit dem gemütlichen, rhythmischen Pfiff. )))

(*ストーブで ケトルが ぴゅー ぴゅー
       音を たててゐるので
      寒い日は モーニング珈琲 !  

        *-
・【落穂選 Ⅱ.】: Goethe Sämtl.Werke .

 ・Was sind da drüben? --fragte der alte Mann.
Ach, das sind die Werke Goethes,--
Werden jetzt noch aus Deutschland gesandt.      
        Ⅱ-1 >-
・Fünf Jahre,sechs Jahre, und noch zehn Jahre..
Das hat so lange gedauert, und noch mehr
nach und nach gesandt.
        Ⅱ-2 >--
 ・Sie haben so viele Bücher in anderen Bücher-Schränken ,
Nicht wahr ? Mit den neugierigen Augen
Hat der Man mehrmals gefragt. Ⅱ-3 >-

 ・Nein, nein, so schmal sind unsre Zimmer ,
Obgleich es hat viele Bücher gegeben,
Also hat ich dann und wann den Anderen gegeben .
    書籍は それなり多いかと   Ⅱ-4

・Dies? Dies sind die Werke des Professors auf meiner Uni-Zeit,
Er hat viele große Bücher über Goethe geschrieben ,Und ach,
Wie ein wunderbarer Gelehrter Er ist !!..
こちらは 学生時代の恩師のもの
      分厚い ゲーテ研究を何冊も
    碩学にして 温厚な学者でして  Ⅱ-5

・Dies ist auch das große Werke des Profs.,der Goro Uda heißt,
Aber Ach!., Vor etwa 25.Jahren hat er leider gestorben,
Wäre er vielleicht 110.Jahre alt ,wenn er jetzt noch am Leben wãre.
こちらも わが恩師の分厚い書物
    先生は すでに物故され 今 生きておられれば
 100歳は越していますか  Ⅱ-6.
* -
  * 【落穂選 Ⅲ.】: 蟋蟀 きりぎりす

こおろぎは 悲しからずや その足取りの
   重く 生気なき うしろ姿
  百年のいのちを 消耗したよう 
    脚をひきずり 彷徨ふ
   夏には 終日 姿もみせず 
 隠れもせず 鳴きつづけ: 真昼には
  時間のとまったような パン神の午後を 
    叢で 鳴き 夜には 黒洞々のなか
      一日の暑さを 掻き消し
   涼気と静寂を うたいつづけていたのだ ...>>   

         *-
   ・【索引を読む】:リエンツォーとブルーノ
 
 それまで折にふれ、何年も探し求めていたにもかかわらず見つからないままになっていたものに、思いがけず、出くわすことがある。
   そんな細やかだが、然し、道之助には歓びとなった経験がある。というのも、嘗て、購入した書物の索引を眺めていると、リエンツォーとブルーノという人名に出くわしていたからだ。思えば道之助はその時、いつもとは違って購入したばかりの書物を覗き込むや、目次でもなく、前書きでもあとがきでもなく、まして本文でもなく、まずは索引からページを捲りだしていた。そして興味のありそうな項目に軽く印をつけていった。例えば、こんな項目に:--- 
 錬金術・   我惟う、故に我あり・  霊魂 anima アニマ・アニムス、       魔術・   ブルーノ、  プラトン、  知 ソフィア・  占星術・ 
ソクラテス・  護民官・   三十年戦争・   黄道十二宮・ 
記憶術・  異端審問・  アウグスティヌス、  アリストテレスなど。 
 
 そして どうしてこんな風に見ていったかはともかく、ア行からではなく、ワ行から印をつけていったが特に訳があったからではない。こうして、再度、次には確かめるとでもいうように、ア行からワ行へと戻っていくと、どうしたものか、見落としていた項目が目に留まった。リエンツォーである。うむ確かに記憶にはあるが、すぐにはピンとこない。が、間もなくするとピンときた。コーラ・ディ・リエンツォだ。そうに違いない。それを思い出すやページを開いてみた。と案の定、Cola di Rienzoとある。 道之助は何年かぶりに、このコーラ・ディ・リエンツォが歴史上の人物であり決してフィクションでないことに確信がいったのだ。---
  )) 嘗て、コーラ・ディ・リエンツォという男がいた。彼の父親はチベル河の水車小屋から、そう遠くないところに居酒屋を構えていたが、この男、今ではローマを治めており、誰ひとり、その名を知らぬ者はいなかった。 が、アナーニの奥にある小さな僻地の村までは(そこには彼の叔父のガブリーニがやもめ暮らしをしていた)彼が統治者となっている知らせは、まだ届いてはいなかった。
)) ある日のことであった。ガブリーニが蹄の音を聞いたかと思うや、一人の騎兵が目の前に立っていた。それは一目で豪華とわかる甲冑を身に着けた騎兵だったが、武器は携えてはいなく、代わりに、オリーブの木の枝が巻かれている銀のステッキを持っていた。....