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H.SOMMER-夏目
H.SOMMER-夏目
novelistID. 69501
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恩寵と秘蹟の物語:文芸学夜話:ホフマンと幻想怪奇小説

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wiederholte weiter.  そうか、 まあ、気にすることもなかろう
 
Schadet wirklich nicht ,wirklich nicht Herr Tokumal, sagte Michi-

nosuke ,während er sich seine Brille abnahm.

Herr Tokumal schwieg dazwischen eine kleine Weile.

Er schien vielleicht etwas darüber ein bißchen zu denken.

Dann sagte Michi-nosuke ,schadet wirklich nicht,und fing darüber mit

heller und fröhlicher Stimme an zu erklären.
 
やがて 道之助は 少し寡黙になった徳丸くんが 思い巡らしているのを見ると、明るい声でこう言ったのだ。


 Das sind ,ja, das kenne ich ,herr Tokumal, :das sind nämlich eben

drei Staaten in Sowjet Republik.
 
つまり、それは所謂、嘗てのソヴィエト連邦だったバルト海の三国を云うのだがね、・・・
            Fortsetzung...)) ) *

【*つれづれドイツ語選】--4.


* - )) - *

Vgl.: 桑子道之助氏の優雅な青春交遊・抄 より:--- 
        
       *《項目・一覧》+ *

・Prof. イモヌスと中世騎士の四徳:騎士文化 より
・英雄叙事詩とBlumen :

・Prof. 横川と数奇な言葉 :--

  ・K.国屋書店へ行く :--
・Ellery Queenと K.山園 :--

・Hiromi: Lovely Mädchen :-
・タンダラダイと乙女の唄: そして 謡曲 :-

*- * - ))

・奇妙な決闘に関する逸話:クライスト奇譚集 より

  + クリスマスの第一の祝日歌:
           ランゲッサー異世界 より

  + パリンプセスト:仔羊皮と日夏耿之介 より

     * - * - )))

・老人と語彙: ビクセル作 より

  ・sehr lecker :美味しいわ!「別れの曲」 より

  ・シャミッソー「女の愛と生涯」 より

  ・美鳥啼く音の恋しき節よ: ヘルティ より

  ・エラリ・クイーン; Ellery Queen ⑵

* - )))-

* 「夜のラビリンス」断章: 鮫島先生と安曇くんと私 より

  * 三行詩集:問答歌;Drei-Linien Verse ➀~⑩

* 蝶の唄 : *つれづれドイツ語選 より


       * - ((( * -

* 聖S.病院にて; Im St. S. Krankenhaus

* The College Student Days : Fragment

* 恩寵と秘蹟の物語:--

       E.ランゲッサーの「消えない印」より


  * シュトルム文人交遊録 ;T. Storm


* リュッケルト:晝間に きみは 陰なれど・・


  * エラリ・クイーン ⑴ * つれづれドイツ語選 より


      * )) -) -*

Es ist eigentlich eine gemuhtliche Zeit:---

 東N-野に棲む道之助は、信号機のある廣い車道を渡って、休みの日にはK-落合に棲むMW.照さんのマンションを時おり訪ねることがある。
てるさんは新宿にあるB-服装学院で、長年に渡って教えているベテランの先生である。

  その日も、近くの蕎麦屋で昼食を済ませると、思い立ったように照さんのマンションに散歩がてら足を向けた。
  マンションのすぐ近くには、空高く伸びた斎場の太い煙突が聳えるように立っていて、時おりは、薄い煙が棚引くように出ていることがある。
 空は高く、日和は穏やかで暖かい。

   
  「あら、いらっしゃい。お元気?..」とドアから姿を見せるや、開口一番あかるい声がした。
 「散歩がてら、ついまた、足が向いて きてしまいました」道之助は照れたように云った。

「いいわよ、遠慮しないで、いつでも気軽にいらっしゃいな。休みですもの」
 先生はいつ顔を出しても、明るく迎えてくれる。

 「 今日は いないのよ、あの子、ちょっと、行くところがあるからって、おめかしして朝早くから、でかけていったのよ」
 そのせいか、部屋の中は何となく、いつもより静かである。

 「お見合いでもないらしいけれど、熊谷に叔父さんがいるらしくて、そちらにお呼ばれとか云って、そそくさと出かけていったわ」
 「明るくって、いいですものね、彼女」

 一度しか逢っていないのに、その時の印象を道之助は口にした。彼女は聞けば一つ二つ年上らしい。心から弾むように明るかったのが脳裏を掠めていく。
 「気が利かないところも あるにはあるのよ、毎日一緒に過ごしていると」と先生は学院で助手をしている彼女には、平気でこんなことを云う。
 「でも、なかなか、いい子ね、明るくって、」

「そうですよね、第一印象って大事ですからね。初めて先生のマンションに、新幹線で一緒にのり合わせて、食事でもしていきなさいな、と云われて寄せてもらったとき、帰り際には駅の近くまで送ってもらい、感じましたから」


 その時、夜九時ごろだったが、道路の交差点まで来ると、こちらに行くと東N-野駅があるのよ。でなければ、ここのバス停から新宿駅にも行けるわね、と彼女が教えてくれると、道之助は少し遠回りかなとも思ったのだが、新宿を起点にいつもの地下鉄でK-円寺の下宿に帰るほうが近いと思うと、バスに乗り込んでいた。   

     * - ((( -

  道之助が二カ月ほどして、二度目に美沙希にあった時は、あいにく照先生が不在であった。ちょっと、躊躇ったが、彼女が 折角いらしたのですから、寄ってらっしゃい、というものだから、中に入りお茶をご馳走になっていると、いきなり、ドイツ語とやらを聞かせてとせがまれた。


  「いいでしょう!..わたし、好奇心だけは旺盛なの。おっちょこちょいなくせに、何にでも興味をしめすの、ですから、」
「いいですよ、では、こんなのは分かりやすいかもしれない、例えば、語彙でいくと、Apfelというのがある。りんごですがね、これは英語でいえばappleですよね、アプフェルと発音します。また Milchは牛乳で Milk,です、発音はミルヒです、・・