左端から見れば全部右寄り Part.7
8.言論封殺オリンピック
北京冬季オリンピックが目前に迫って来ました。
TVでは『楽しみですね~』なんて言ってますけど、確か毎日新聞の世論調査で「手放しに楽しめない」が60%超えになっていました。
そりゃそうでしょう、中国はウィグル族に対するジェノサイド疑惑に対して、『それは真実ではない』と突っぱねるだけの態度を取り続けていますからね、それどころか選手団に対しても人権等に関する発言を禁じています、『処分』付きで。
もうこれは『言論封殺オリンピック』ですね、アスリートの皆さんがどれだけ努力を重ねて来たのかはわかっているつもりなので『ボイコットせよ』とは言いませんが、私自身は『視聴ボイコット』をするつもりです。
政府は外交ボイコットを表明していますが、橋本聖子参議院議員が出席するとか。
橋本さんは東京オリンピック組織委員長を務めてましたけど、これで外交ボイコットと言えるんでしょうか? 中国の機嫌を損ねず、アメリカにも良い顔を見せたいと言う中途半端な思惑が透けて見えます。
そもそも中国は『スポーツに政治を持ち込むな』と言ってるんですから、式典に政治家が出席する必要なんかないでしょう? ただ自分のメンツを立てたいがために要人を出席させろと言っているだけで……そっちこそスポーツの政治利用だと思うんですけど、違いますか?
スポーツ界では有名な橋本議員を派遣すると言うのは中々のバランス感覚かも知れませんけど、そもそも『コウモリ外交』はどちらからも信頼されないとお隣が証明してくれてますよ、先日の佐渡金山世界遺産登録を巡る右往左往と言い、なんとも岸田政権の事なかれ主義を表しているような気がします。
もうね、最近の中国は独裁主義、覇権主義を隠そうともしなくなりましたね。
そもそも、中国共産党は『ジェノサイドなどなく、ウィグルの人々は幸せに暮らしている』と言っているのですから、それが真実だと言うなら公開すれば良いだけのことじゃないですか、見せられない何かがあるから隠すんでしょう? おまけにオリンピック選手にまでかん口令を敷けば『ジェノサイドは起きている』と考える方が自然ですよね。
かん口令は何もウィグルに関してだけじゃないと思いますよ、先日北京近郊の街でショッピングセンターが封鎖されましたが、中に買い物客がいる状態でいきなり封鎖です、ショッピングセンターですから閉じ込められても死にはしないと思いますけど、武漢ウィルスが蔓延していることを示す出来事じゃないんでしょうか? 強硬手段を取ってまでひた隠しにする辺り、人民よりもオリンピックという姿勢が見えますよね、武漢ウィルスを理由に東京オリンピックに反対していた人たちはこれに対して何も言わないんでしょうか……まあ、言わないでしょうね、知ってます。
岸田政権は対中人権侵害非難決議案に大幅な修正を加えて、『中国』と言う国名を消し、『人権侵害』を『人権状況』と書き換えました、腰砕けも良いところです、これでは常識範囲内のことを書いただけの、ただの作文でしょう。
ウィグルだけじゃないです、香港の自治はどうなってるんでしょう? 最近ニュースになっていないのは鎮圧が一通り済んだからでしょう? チベットは? 内モンゴルは? 状況は何一つ変わっていないはずで、声を上げ続けなければ認めたことになってしまいますよ。
最近は台湾にも随分と脅しをかけていますよね、日本はどちらに着くつもりなのですかね? はっきりと台湾を国家として認めなければ、台湾は中国の一部だと言う主張を黙認することになりませんか? もし台湾が攻められたらどうするつもりなんでしょう? 台湾が中国のものになったら次は尖閣、その次は沖縄本島狙ってきますよ、沖縄を取られたら日本の防衛は大きな拠点を失うことになりますから、もう本土が取られたも同然です。
北京オリンピックが『無事に』終わったら行動を起こして来るかも。
『オリンピック、楽しみですね~』なんて言ってる間にも、中国は着々と準備を進めているんじゃないかと思いますけどね。
日本が戦争を放棄していますが、戦争は日本を放棄してはくれませんよ。
作品名:左端から見れば全部右寄り Part.7 作家名:ST