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桐生甘太郎
桐生甘太郎
novelistID. 68250
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メイドロボットターカス

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「なんと、これは…ターカスの元々の基盤は、工業用ロボットの発展型でも、ヒューマノイドロボットでもなく、戦闘用ロボットだったのですね。わたくしも気づきませんでした…」

目の前でマリセルは複雑な表情をしていた。私だって驚いている。家庭にヒューマノイドロボット以外のロボットが迎え入れられることはほとんどないからだ。

世界についぞ「戦争」という言葉が聞かれなくなってからも、やむなく戦闘用ロボットを使うことはある。でもそれは本当に「やむを得ず」という形のはずだ。

裕福で、かつロボット工学の権威であるこの家の前当主が、そんなロボットを「娘の世話」のために購入するだろうか?私はそれが疑問だったし、そこには何か大きな理由があったのではないかと思った。

とにかく、そんなものに13歳の少女を任せておくわけにはいかない。私はここで、「お嬢様探し」に本腰を入れることに決めた。

「では、ターカスを遠隔操作をすることは?」

「方法がございません。通信と位置情報送信が拒否されているため、こちらからは個体確認すらできないのです」

「だが、拒否信号を解析すれば必ずわかるはずだ。やってみてくれないか」

「承知しました」