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桐生甘太郎
桐生甘太郎
novelistID. 68250
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メイドロボットターカス

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第1話 私を連れて逃げなさい!







ここはアステカ高原。古代史によれば、そこにはかつて「アステカ帝国」が建っていたと推測され、元は湖の上の島だった場所は、何万年も変化し続けた地球の動きにより、隆起して大きな丘になっていた。

その丘の一番高いところに、白い小さな屋敷が建っている。屋敷に向かって伸びている道には馬車の轍のような溝が掘られているように見えたが、朝日にきらりと光ったところを見ると、何やら金属でできたレールらしい。

レールに沿って丘の上の屋敷に近づいていくと、その屋敷は二階建てで、玄関はあるが、ポーチはなかった。屋敷前には誰も居なかったが、庭の中にも段差はなく、奇妙なほどに平坦な家だ。だが、二階があるのだから、そういぶかしむことでもないと思えた。

とにかく私はここに、「お嬢様探し」に呼ばれたのだから、仕事をしなければ。

そう思って、「気難しく、気分屋な金持ちの娘を探すだけの仕事」と思って、少し怠い腕を持ち上げ、玄関にあったセンサーの前に、私は立った。