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端数報告4

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自分が〈主役〉で世の支配者にふさわしいと証明される機会を待ち望んでいる。待ち望んでいるけれど、ただ勉強できるだけでなんの能もない人間だから何もできることがない。
 
そしてそのことに耐えられない、というのが〈専門家〉だ。オウムの上祐史浩や、他のなんとかやかんとかと同じ。本来ならば一生役に立たないまんまどこかで無駄メシかっ食らってる。だからもちろんイザという時が来たってなんの役にも立ちゃしないし、この画のように、
 
画像:ヤマト2199オマエらその機体から降りろ
https://comic.webnewtype.com/contents/yamato2199/
 
オキタカンチョーと出会ってしまうと「ほうらやっぱり自分は選ばれし者だったのだ」との勘違いから何をやらかすか知れたもんじゃないものとなる。
 
それが〈専門家〉と呼ばれるアマチュア以下の生き物である。〈専門家〉と〈プロ〉は違う。〈専門家〉は口だけのやつ。〈プロ〉は仕事ができるやつだ。そしてプロじゃない専門家は、プロじゃないからしゃべらせても何を言ってるかわからない。早口でわけのわからないことをギャンギャンまくしたてるだけだ。
 
だが、そうでないこのおれには人が読んでわかる話をすることができる。たとえば、そうだな、アニメ映画の『この世界の片隅に』だ。この映画には、12月の海でアマノリの収穫をするシーンがある。主人公は冷たい海で働くためにゴムの防水具を着ける。こんなもんが作れるのだからゴム手袋も作れそうなもんだけれども、無いから素手だ。
 
画像:アマノリの収穫 ゴムの防水具
 
でもって海苔を一枚一枚、手で漉いて作る。こうして天日で干した海苔は今に安く売られるものとはまるで別物のうまさらしいが、しかし大変な重労働だ。
 
画像:海苔の手漉き 天日干し
 
それを昔はやっていた。主人公は2月初めに嫁に行くが、新婚旅行なんかない。翌日から年にいちばん寒い時期にタライで洗濯仕事。奴隷以外のなんでもないが、電気洗濯機もガス湯沸かし器もない時代の話なんだからしょうがない。そして彼女にしてみれば、
「海苔の仕事に比べたら」
というものでもあるらしい。
 
画像:洗濯
アフェリエイト:この世界の片隅に
 
わかるだろう、これが〈プロ〉だ。〈専門家〉は口を揃えて、
「これはスペイン風邪を遙かに超える史上最大の災厄だから、〈波〉が来たときに必ず何倍も死ぬのです。〈波〉はそこにまで迫っています。感染者数を見ればワタシにはわかるのです」
と言う。だが素人であるおれが、素人考えで言わせてもらおう。〈感染者数〉は〈消防署の方から来た者の数〉でしかないのだからそんなこともわからんそいつらはアマチュア以下と。百年前の〈禍〉で多くが死んだのは、これが大きな要因だと。当時にゴム手袋があれば、死者は半分以下だったろうと。
 
昔の女は風邪で熱があるときでも、水仕事をせねばならなかった。この映画のロング・バージョン『さらにいくつもの』にも風邪をひいて肺炎で死ぬ人物が出てくるが、もともとそんなの珍しくない。そしてインドやアメリカや、世界の多くの〈片隅〉には、かつての日本とたいして変わらぬ暮らしをしている人が何億もいるわけなのだ。
 
コロナでいま死んでいる人の多くはそれに違いない。そして実は例年の数とそんなに違わない。こいつや、
 
画像:トランプ元大統領
 
こいつと変わらない愚かな人間が死ななくていい余計な死者を増やしている。そしてコロナで死んだ者より、コロナのために自殺した人間の方が遥かに多い。
 
それこそが〈禍〉だ。人災だ。と、言ったところで最後に重ねてもうひとつだけ、さっき見せた画の拡大だが、
 
画像:8月22日の新聞拡大
 
これだ。東京で週に93765。日に13400人を検査して5773人が妖精だったと言うのなら率は43%。
 
計算なんかしなくてもそのくらいとわかるだろう。そして7月11日の新聞では計算すると差はなかったし、それ以前のデータでもこれに怪しいところはなかった。
 
わかるね。《4515人》ならば33%だ。それも計算しなくてもそのくらいとわかるだろう。なのにこいつは、どういうわけか《22.6%》に《23.3%》。
 
一見しておかしいとわかろう。もう一度言うが、これはすべてを嘘と疑う充分な理由になりませんかね。ええ? ナントヤラ国務長官。てわけで、これで今度こそ書くべきことは書き終えたんじゃないのかな。たぶんほんとにまたしばらくお休みすると思います。それでは。
 
作品名:端数報告4 作家名:島田信之