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というわけで図書館に行き、新聞にはこの件がどう書かれていたか見ることにした。YTN運動とやらが起きたのは去年の5月末だが、その前に、縮刷版をめくっていくとこんな記事があったもんだからまず見せよう。
 
画像:5月5日の新聞
 
詳しくは自分で図書館で見てほしいが、この通り、5月5日の〈朝日〉だ。アメリカでの死者の多くがマイノリティー。貧困層に集中してるというもんである。おれが前からそうに決まっているとここに書いてきた通りね。貧しい者がコロナのために働く場をなくしたり、逆に働いちゃいけないのに仕事を休めなかったりで、死のリスクが余計に高まっている、なんてことが書いてある。
 
一方でヨーロッパでは強毒型の流行が既におさまり、死者はたいして出なくなっているという。けれども〈政府の専門家〉は口を揃えて、
「封鎖解除などとんでもない! それをやったら〈波〉が来て何百・何千倍も死ぬということがわからんのですかあーっ!!」
と絶叫してるんだとか。
 
そんなことも書いてある。その後1年半かけて〈銀の当たり〉を何千万も集めたのに、一向にそんな〈波〉なんて来る気配もないようだがね。
 
でもって、ひとつ、これはあまりにおもしろいので塗り消さずに残したのだが、〈武漢研究所説〉。ボンベオ国務長官てのが、
《米情報機関が人工的につくられた可能性を否定する声明を出したことについては、「今のところ(声明を)疑う理由はない」とした。》
って、わからんな。こりゃどういう意味なんだか。
 
〈情報機関の声明を〉でなく〈トランプ閣下と俺の考えを〉疑う理由はない、と言っているんじゃないのか。でなきゃ意味が通らないと思うけどなあ。違うの?
 
でもってこの、
 
画像:5月27日の新聞
 
事件が起きて、結果、
 
画像:6月2日の新聞
 
こうなる。詳しくは図書館へ行くか、ネットで見てくれ。おれに言わせりゃトランプとその同類どもが死ななくていい人間を何十万も殺してきたのであってコロナで死んだわけではない。さらにまた、元を正せば何もかもが500年前の、
 
画像:コロンブスの伝記132ページ 134ページ
画像:コロンブスの伝記表紙
 
これに始まっているわけだけど、この日本では何が起きても、
 
「黒人て怖いよねえ。すぐ暴動とか起こすんでしょ」
 
という話にされてしまう。
 
まあねえ。しかし……という、そんな日本の話だが、もちろんまた妖精率のデータも撮ってまいりました。だがその前に、以前見せた、
 
画像:7月11・18日の新聞
 
これをもう一度見てもらおう。今年7月11日と18日の新聞だが、検査件数を700で割って陽性率の数字を掛けるとその週の平均新規感染者数を出せる話を前回したね。
 
だからあらためてやってみよう。6月末の東京だ。計算すると、
 
 
   55642÷700×5.2=413.3
 
 
となる。答は《413》だ。
 
で今回、図書館で、7月分の縮刷版がまだなかったので6月末3日間のデータをカメラで撮ってきた。見せると、
 
画像:6月末3日間
 
こうだ。東京を見ると、《386》《317》《475》となっている。平均すると413に近い数字になるのがわかるね。ちなみに392だが。
 
もちろん、そうでなければいけない。計算値は週の平均と必ず一致しなければならぬし、このときまでは合っていたのがわかるだろう。これ以前のデータにも怪しむべきものはなかった。
 
それがわかってもらえると思う。朝日新聞の毎日曜に掲載される妖精率のデータ。その件数を700で割って陽性率を掛けた数字はその週の平均なのだ。テレビのニュースが「今日は4400人」「今日は4500人」と言っていたなら計算値はそれに近くなければいけない。
 
が、前回書いたように、そのデータは3週にわたって急に掲載されなくなり、4週目に戻ってきたけどしかしそれは、
 
画像:8月15日の新聞 7日の新聞
 
こうなっていて計算すると全然合わない。《4515》に近くなければいけないのに《2835》《2640》だったのだ。
 
さて今回は東京とは別のところも見てみようか。北海道は《283》に近くなければいけないわけだが、
 
 
   25517÷700×7.6=277.0
 
 
となってとりあえず合格。福岡は《840》でなければいかんが、
 
 
   32373÷700×11.5=531.8
 
 
となってこれも合わない。が、それよりも大阪だ。《2728》なんて数字でなきゃいかんのだが、
 
 
   89568÷700×7.4=946
 
 
って、おいおい、3分の1じゃねえかよ。こんな話があってたまるか。
 
というわけで、わかるだろう。厚労省は7月末から完全な嘘の数字を言い出し始めた。これまではごまかさなかった〈銀の当たり〉を多く言うようになったのだ。で今回、お待ちかねの8月22日の新聞を見せると、
 
画像:8月22日の新聞
 
こうだ。一緒に14日の新聞も撮ったがそれにはこの通り、8月13日の東京で新規感染者《5773》と書いてある。
 
5773! 4515の1.3倍かよ。一週間で。すっげえなあ。でもこの前が妖精率20.9だったんだから今週は27%とかにならなきゃおかしいはずなのに《22.6%》《23.3%》とあるのはなんなの?
 
計算してみるまでもなく既に極めて疑わしい。が、とにかくやってみよう。すると、
 
 
   93765÷700×22.6=3027.2
   96507÷700×23.3=3212.3
 
 
こうなる。前週よりも大きく開いてるじゃねえか! 前は3分の2だったがこれじゃもはや半分だ!
 
――ってわけで、わかるね。これはすべてが嘘であることの完全な証拠と言ってよかろう。厚労省はこの1年半、いきなり電話を掛けてきて、
 
「お宅の息子が不始末をしでかしましてねえ。先方は今日に三百万円を払うのならばなかったことにしようと言ってるんですが……」
 
などと話す振り込め詐欺師と同じことをやってきた。テレビのニュースが言うことも全部が全部それである。術を掛け、人の心を不安の綱でがんじがらめにしてしまう。〈波〉が来るのです。〈波〉が来るのです。専門家がそう言ってます。スペイン風邪を遙かに超える史上最大の災厄だから必ずそれ以上が死ぬと。わかりますよね。わかりますよね。
 
ということをやってきたけど、バカバカしい。そんな〈波〉なんか絶対来ないと専門家でもなんでもない素人のおれが素人考えで断言しよう。〈専門家〉を名乗るやつらは、
「勉強できてもなんの役にも立たないやつ」
とこれまで言われてきた人間であり、なんでそいつらがそう言われてきたかと言えば勉強できてもなんの役にも立たない人間だったからで、こいつのように、
 
画像:ヤマト2199自分に耐えられなくなる
https://comic.webnewtype.com/contents/yamato2199/
 
作品名:端数報告4 作家名:島田信之