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プトレマイオス・マリッジ・トラベル

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 船旅は続く。私たちはジェミニの港に寄港する。
 港の入り口に二人の男が立っている。カストルとジェミニと言うんだ、と彼が教えてくれる。私たちは船を降りない。彼らは降りていった客たちに何かを話しかけている。麻袋から出てくる品々を売っている。
「ああして港の生計を立てているのさ」
「大変なのね」
「そうでもない」
「どうして?」
「彼らはそれが好きだからさ」
「ふうん」
 私は窓ごしに彼らの輪郭をなぞる。似た顔をした二人は体格も似ている。あの二人は本当は一人ではないのかと考える。片方はきっと、鏡に映った像なのだ。
「僕たちはちゃんと二人だね」
 彼が私の指をそっとなぞる。薬指の指輪が控えめに輝く。