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端数報告3

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主役のふたりはその星と宇宙海賊の話をするとき、赤道近くの名もない島の浜辺にいて、水平線に〈南アラブの羊〉を見る。水平線に見える大小マゼラン銀河をそう呼ぶのだが、それも今の名で昭和の頃は、〈マゼラン雲〉と呼ばれていた。その星雲の存在自体は遙か昔から知られていたが、〈人間〉としてはマゼラン隊の人間達が最初に見上げた雲であるゆえ今はマゼランの名が付いている。アングロサクソン種にとって〈人〉とはアングロサクソン種だけを指す言葉であり、それ以外は奴隷にして使えるように神が未開の地にはびこらせておいてくださったものだ。地球に正面などはなく、南は下側なのではなく、世界は一家ではないし人類はみな兄弟じゃない。アフリカの一小国で何が起きていようとも、世界の人々の多くは知らない。
 
関心を持つこともない。おれがコロナのことなんか、3月までなんの関心もなかったように。新谷かおるの『エリパチ』で、主人公の風間真がアフリカの小国バンバラに赴くパートが描かれたのもグリ森事件の頃だったように思うが、そこでは大統領の息子というのが、
 
画像:エリア88文庫版第9巻215ページ 
画像:エリア88文庫版第9巻216ページ 
 
こんなことを言い、大統領自身も真に、
 
画像:エリア88文庫版第9巻219ページ 
アフェリエイト:エリア88文庫版第9巻
  
こう言う。アスランは、マシな方だ。世界には識字率さえ低い国がまだいくらでもあるだろう。日本ではさすがにそんなことにはなるまい。《どくいり きけん たべたら》くらいは幼稚園児でも必ず読める。飢餓に見舞われているわけじゃないから、《死》の文字が読めなくたって開けて食ったりなどしない。
 
バカなおっさんと違って。しかし、それも教育に力が入れられているからだ。平成の〈ゆとり教育〉というやつが残した禍根は大きいと言うが、今年にバカなおっさんどもがやらかした過ちのツケはそんなもんじゃ済むまい。去年の自殺者の数は、3万人なんかじゃ済むまい。
 
コロナの死者数なんかより遙かに多くが首を吊っているだろう。〈感染者〉とされた者が、不適切な政治によって〈生きてはならない者〉とされた。お前が親に会ったならば親は死ぬ。確実に。お前が外を出歩くことで後ろでバタバタと人が死ぬ。何十人、何百人と。それが広がり何千、何万人と死に、やがて億の人間が死ぬ。お前が存在することでこの世界が滅ぶのだ。
 
けれど、お前ら〈妖精〉だけは生き残る。それがわかってよくも生きていられるものだ。よくも外を歩けるものだ。人でなしめ。自分だけ生きていたいのか。自分が良ければ十億人が死んでもいいのか。よくもよくも――そう言われたら、生きていけない。選択はただひとつしかない。
 
厚労省の〈陽性作戦〉は見事なまでにうまくいったが、それが適していたのかどうか。鼻の穴に綿棒を突っ込まれただけの者も屈辱を決して忘れないだろうな。去年の2月・3月にまともなことを言った学者も少なくないはずなのだが、ペプシよりコカ・コーラの方がうまいと言ってゆずらぬ者は、人の話に聞く耳を持たない。「〈スペイン風邪〉や〈黒死病〉に匹敵するか、それを遙かに上回る」とか、「感染者が親に会えば親は死ぬ」というような話だけ、疑問を持たずに受け入れる。
 
それが政治家であり、マスコミ人種だ。古代進であり、『妖精作戦』の沖田と榊だ。おれがヤマト航海日誌で『妖精作戦』について書いたとき、あのブログは2年半かけて一千ちょっとしかアクセスを受けていなかった。
 
それが2017年初めで、2年後にサイトのトップに立ったとき〈亨利(ヘンリー)〉とかいうやつが、
 
画像:ヘンリーのあしあと
 
この通り、おれのプロフィールを覗きに来たが。その後、『コート・イン・ジ・アクト』を〈楽天コボ〉に出し、その報告を〈ハーメルン〉でしたらその日の夜にまた〈あしあと〉を残しているが、なんだろうねこれ。
 
コート・イン・ジ・アクト
https://books.rakuten.co.jp/rk/a21d2f7ea7a234f89c95e804f9f6e1ec/?l-id=search-c-item-img-01
 
あの日誌で『妖精作戦』をやったとき、おれは〈NOVA女教師殺害事件〉に触れて被害者リンゼイ・アン・ホーカーの名をリンゼイ・ワグナーと書いて間違いに気づかなかった。そのまま気づかず最後までワグナーで通してしまったのだが、リンゼイ・ワグナーって一体誰だ。どうやらその名前の誰かと混同してたようなのだけど、わからない。まったく心当たりがなかった。
 
けれども妙に聞き憶えがあるんだよなあ。なんだろうと、ずっと悩んでいたんですけど、こないだね。わかりましたよ。ケーブルテレビで往年の海外ドラマ『バイオニック・ジェミー』ってのがやってさ。見たのよ。そしたら、
 
画像:バイオニック・ジェミー
 
これだ。主演リンゼイ・ワグナー! 今見てもかーいー! 『バイオニック・ジェミー』かよ。参った。なんという盲点。
 
リンゼイと言えばリンゼイ・ワグナー。アン・ホーカーじゃなくてワグナー。おれにとってはなぜか忘れているのにワグナー。ということだったんでございました。
 
そうだ。リンゼイ・ワグナーと書いたが、おれはあのとき、それをやった人間は市橋達也が落ちたのと同じ地獄に行くことになると警告したはずだ。
 
それが最初の警告で、何度も何度も繰り返した。これに関する限り絶対に成功はない。首を吊るしかなくなることになっても知らん。そうも書いた。あのとき読んだのはほんの数人。だが今では数千人だ。けれどもただひとりとして、受け入れた者はないようだが。 
 
ポツダム宣言は最後通牒。ラスト・レターだ。しかし日本は黙殺した。結果原爆を落とされた。
 
『妖精作戦』は宇宙から来る者達のラスト・レターをはねのけて終わる。それについてはおれは航海日誌に書いたが、もうひとつのはハッタリじゃないぞ。もう警告はするだけしたのだ。市橋達也と同じ地獄に落ちる。やったやつらの全員がその通りになっているのをわかっていないわけでもあるまい。
 
――いいや、無理かな。どこまでも、君は下に見せたように考え続ける。まあいいだろう。この話の結末みたいになればいいさ。
 
バレずに済めばいいことだもの
https://books.rakuten.co.jp/rk/ade0b7a819f03460bf1691f3d0809461/?l-id=search-c-item-img-09
 
画像:バレずに済めばいいことだものレビュー
 
作品名:端数報告3 作家名:島田信之