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端数報告2

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嘘の事件簿


 
いつかここにコロナの話を書いたときには1日に20人とか30人だった感染者が今では千に迫ろうとしてる。ニュースはこの世の終わりみたいに報道してるが、しかし感染者数ばっかりで、1日毎の入院や死者数についてはずっと聞かなくなったのはなんでだろ。
 
感染者が増えているなら比例して日に100万も入院し、1万も毎日死ななきゃならないはずだが、どうもそういう報道がない。ってことは、つまりコロナの方で急速に毒性を弱めているのであって、危機はもう去っているんじゃないかと思うがどうなんだろう。こないだ見せたこれにも、
 
画像:平沢の死因
 
画像:20世紀年表表紙
 
こうある通り、平沢が死んだ理由も肺炎だ。前に書いたように風邪をこじらせて肺炎で死ぬ人間はいつでもいる。老人に限らず若くても死ぬ。数が例年と変わらなくなったらコロナは特に恐れるべき肺炎ということにはならず、マスクなんか着けなくていいし自粛など全部要らなくなる。もう既にそのレベルになっていたりするんじゃないかという疑いがおれにはしてならないのだが、どうなんでしょうね。まあ素人の考えだけど。
 
――と、しばらく休もうと思ったんですが、どうも書かないと落ち着かない。てわけでまたワードパッドを開いてるわけなんですが、どうしようかな。堀は埋めたし、天守閣は落としたしで、〈救う会〉のやつが読んでも反論のコメントなんか完全にできないとこまでやってるでしょう、どう考えても。だからもう今後は落ち武者狩りにしかならないのんちゃうやろか。
 
それじゃあんまりおもしろくないような……そう思いつつ取り上げるのがここで何度か引用した、
 
アフェリエイト:毒の事件簿
 
この本ですが、著者はなんでもこんな人。
 
画像:齋藤勝裕プロフィール
 
ここには『毒の事件簿』発行の2012年の時点で著作総数108冊とあるけれど、最近は、
 
アフェリエイト:人類を脅かす新型コロナウイルス
 
こんな本を出している他、電子書籍で読めるだけで、
 
画像:齋藤勝裕著作リスト
 
こんなにあるという。でもまあこのうち一冊たりとも、買って読む価値はないでしょう。だって、おれが図書館で借りた本に、
 
画像:毒の事件簿132-133ページ
 
アフェリエイト:毒の事件簿
 
こんなこと書いてるくらいだ。見せたこいつが一字残らず嘘なのは、もう皆さんおわかりでしょうね。
 
 
・警察上層部ではもっと大きな混乱があったようです。捜査方針が途中で大きく変更された
 
   ようなのです。
 
と書いてうんぬんかんぬん。
 
 
・ところが、突如GHQの指示が入った
 
   ようなのです。
 
と書いてまたうんぬん。
 
遠藤美佐雄が藤田二郎に電話で「権威筋からの命令でね。この埋め合わせは他でするよ」と言われた話を指してこう書いてるのは明らかだが、根拠であるドーミサの話そのものは書いてない。なんでどうして
 
   ようなのです。
 
と言えるのか、具体的なものがない。
 
でもって、《有力な人物》って誰だ? この文脈だと諏訪中佐としか思えんが、諏訪なんか、成智ひとりが犯人だと言ってるだけで警察内部でさえ相手にするのはいなかっただろう。なのに《本命と思われた容疑者》になり、《一体、最初の容疑者以外に犯人はいるのか、そのような声が流れ始めたのも当然でしょう。》なんていうことにされる。
 
おれがここにずっと書いてきたものでよくおわかりのことと思うが、甲斐は甲斐で別の〈七三一〉関係を平沢が逮捕された後も追い続けている。この齋藤勝裕という男が書くような、
 
《捜査方針が途中で大きく変更されたよう》
 
なんて話は実際のどこにもありはしないのだ。
 
そしてこの齋藤勝裕という男がそれを知らないとも思えない。知ったうえで事実と異なることを平気で書いているのだ。『それでもボクは』の周防正行同様に、嘘ですべてをネジ曲げている。
 
で、次のぺージを見ると、
 
画像:毒の事件簿134-135ページ
 
この通り、平沢はこんな人物だから犯人であるはずがないと言わんばかりの書き方されてる。ま、それはいいとして、問題は次だ。
 
 
・実は帝銀事件の前年に、銀行から不正な小切手で現金を引き出そうとした詐欺未遂事件が起こっていたのです。
 
・これは平沢が詐欺未遂事件の犯人である可能性を匂わせるものである、というのが逮捕の理由でした。もちろん別件逮捕です。
 
 
って、おいおい、なんだこりゃあ。逮捕令状は帝銀の容疑で出されたもので断じて別件などではない。だいたい、詐欺が発覚したのが平沢の逮捕後なのは誰でも知る話でここでもさんざんしてきたし、ドーマコでさえ、
 
   *
 
遠藤「(略)警視庁ももう釈放しようかと思ってたら、その直後に例の詐欺事件、あれが発覚したわけだ。
 
アフェリエイト:のほほん人間革命
 
と言ってるじゃないか。この齋藤勝裕って男、ドーマコや周防正行以上の嘘つきと言っていいんじゃないか?
 
と思ったら、その次のページで、
 
画像:毒の事件簿136-137ページ
 
この通り、
 
 
・ところが、その疑いを吹き飛ばす事実が現れました。平沢は過去に4回も銀行詐欺事件を起こしていたのです。これは本人も認める事実で、
 
 
と書いていやがる。矛盾だ。前のページで嘘を書くからここで話が合わなくなるのに、自分では気づいてないんだろう。おまけにその後に、
 
 
・警察はこの銀行詐欺事件で平沢を起訴しました。
 
 
とまた嘘を書く。読むやつにはどうせわからないだろうと思って。
 
さらに《連日に渡る過酷で執拗な取調べ》をしたのはやっぱり八兵衛だということにして、自殺未遂も壁に血で「無実」と書いたとか、二回目に頭をぶつけたのは呼びつけた義理の弟の前で「私は真犯人ではない!」と叫びながらだったといった普通のマトモな人間が読めば、
 
「見せつけがましい」
 
と思うだけの要素は伏せて隠しておく、と。
 
でもって6ページ飛ばすが、ここだ。
 
画像:毒の事件簿144-145ページ
 
見てこれ、
 
 
・4件の銀行詐欺もコルサコフ病のせいと考えられるといいます。平沢の行おうとした詐欺は、他愛のないいたずらのようなものであったといいます。別件逮捕に利用されましたが、普通ならば事件として立件するほどのものではなかったといわれます。
 
 
だって! ここまで言ってくれるんなら、こっちはなんにも言うことねえや。この齋藤勝裕という先生野郎こそ、脳に異常を持っていやがるんじゃねえか?
 
やはりこいつのような詐欺師が、コロナを利用し人類の危機だなんだといたずらに恐怖を煽って稼ごうとしてるんじゃないのかという疑いがおれにはしてなりません。だから入院・死者数が減ったら嘘がバレるからそれはニュースで言わないのだとしか。
 
で、その次。これが最後のページなのだが、
 
画像:毒の事件簿146-147ページ
 
こう終わっている。
 
・帝銀事件は謎の多い事件です。そして平沢はほぼ間違いなく冤罪でしょう。しかし、(略)真相を明らかにするのは不可能なのではないでしょうか?
 
 
作品名:端数報告2 作家名:島田信之