偽りの保守政党。惨殺される日本
日本は1980年代から公営事業の民営化や構造改革が行われ、その後は八十九年に3%の消費税の導入がされ、九十七年の5%への増税と公共投資の削減によって極端な不景気へと突入した。女系天皇というそもそも皇族ですらない単なる一般市民が天皇になることで二千六百年以上続く皇室は今滅ぼうとし、非核武装の徹底によってあらゆる身分や立場を問わず国内に全ての人間が常に核の脅威に晒され続け、今に至ってはコロナ禍での悪政によって経済と生活と文化が徹底的に破壊されて、若者や子供すらも多く含む国民が自殺へと追いやられている。そして、こうした政策のほぼ全てを行ったのは自由民主党である。しかし、文化や皇室を重んじる「保守政党」と一般的に認識されている自民党がなぜそれとは全く異なる政策ばかりを行うのだろうか。
公営事業の民営化、参入規制の撤廃と構造改革、消費増税と緊縮財政、皇室の断絶、非核武装の徹底、コロナ禍での補償無き自粛要請と生活の破壊。一見すれば一貫性が薄いこれらの政策の数々には、実は一つの共通点がある。それを導き出すに当たり、幾つかの事柄から考察しようと思う。
自民党は、民主党政権が廃止するまでアメリカからの要求である年次改革要望書を採用していた。普通の民主主義国であればあり得ないはずの内政干渉を黙って受け入れていた理由は、端的に自民党がアメリカの下僕だからである。TPPや公営事業の民営化などのほぼ全ての政策において、自民党は彼らからの要求を拒んだことは無いだろう。それは彼らがアメリカの要求を実行するための政党であり、その下僕であることを証明している。
しかし、この場合のアメリカとはアメリカ国民のことではなく、アメリカの政治家や大統領というわけでもない。彼らの飼い主とは、アメリカの議会に多大な影響力を持つ同国の大資本家や経営者達である。1970年代以降、アメリカ国内における生産力がどれほど向上しようとも同国の労働者の実質賃金が殆ど高くなっていないことからもアメリカの政治は国民へとは向いていないことは明らかであり、それへと誘導しているのが一部の資本家や大企業という国民全体からすれば極一部の支配層である。同国では、国内の保有資産額の順位における上位一%が総資産額の約30%を占めているという極端な格差社会が出来上がっている。
金儲けという私利私欲しかない資本家達は、あらゆる手段でもってそれを実現しようとし、特に1980年代以降の自民党が行ってきた政策のほぼ全ては、彼らに金儲けをさせるためのものであった。
電電公社や国鉄や郵政などの公営事業が民営化されて日本政府の手を離れれば、公金を用いて取得された資産や形成された事業は株主である投資家のものとなり、株主配当として分配される。そこには外国の資本だからといって拒みきることは出来ず、株主の多くが海外へ投資や技術提供をしろと要求すれば、そちらへ舵を切らなければならなくなるのが株主資本主義である。
参入障壁の撤廃も同じく、日本の種を守っていた種子法の廃止は農業分野の市場、漁業法の改定は漁業分野の市場、水道法の改定は水道事業というように、今までは日本国民のために守られてきたそれぞれの業種へと海外の大企業や資本家が干渉しやすくなるように行われてきた政策である。今度行われようとしてIRという名の賭博事業にしても、1970年代のキューバを見れば分かるようにIRとは現地の住民から資金を吸い上げ、それを米国を中心とした海外の大企業や資本家へと送金することや、資金洗浄即ちマネーロンダリングを行うための仕組みである。IRに関すれば、それをアイヌという「自称」先住民族の独立という形で北海道における反国家組織の容認とIRでの特権の付与を絡めて強く推進していた人間が現在の菅総理大臣なのだから、いよいよ政治の腐敗も極まっているのだろう。
5%から10%への消費増税で国民の実質所得は10%以上も下落した。消費増税を行って国民の所得を下げれば、その分だけ安いコストで人材として使うことが出来るため、経営者や株主がより多く儲けられる。法人税とは株主配当や役員報酬に対する税制のため、法人税を減税して消費税で減った税収の穴埋めをすれば、人件費は安くなる上に株主配当などは増えるという資本家や経営者達にとっての一石二鳥になる。
そして、消費増税による税収の増加も一時的なものであり、三年も経てば不景気による税収の減少によってその度に幾度も増税が繰り返されて、坂を転げるかのように日本国家が滅亡するまで永遠に経済が没落し続けるという仕組みとなっている。仮に消費税を100%や200%まで上げようが、同時に日本経済が没落して所得税や法人税の税収が下がり続けるため、国内に流通する通貨の全てを回収し終えるまで財政再建などは不可能である。その直前には大卒の初任給が数円単位になっており、円の百分の一の銭という通貨単位を復活させなければまともな金銭のやり取りも出来なくなっていることだろう。当然日本はアジアの極貧国として没落し、国内に流通する全ての通貨を回収し終える前に他国によって滅ぼされることになる。
近年のコロナ騒動にしても、粗利の補償などをせずに国内の企業を追い詰めればそれだけ倒産する企業が増え、中小企業を中心とした企業のM&A即ち企業の統合及び吸収合併が行いやすくなり、そうしたM&Aの会社や投資家達が儲けることになることに加えて、中小企業達が持つ技術や人材を外国資本が破格の安値で買い叩くことが出来るのだ。
国内で自粛を要請して観光娯楽産業を追い込めば、そうした分野で金を使っていた富裕層は金を余らせて株式へ多く投資をするようになる。実際に不景気にもかかわらずコロナ禍で平均株価は上昇傾向にあり、これによって儲けたのも株式を多く持つ富裕層の投資家達である。株価などはそもそも株式をさほど保有していない一般的な労働者の暮らしには大して関係なく、株価とは単に投資家達の間のみの景気指標であり、そこでどれだけ活発に債券の売買が行われているかというだけのものに過ぎない。
コロナウイルス対応の病床数を増やさないことも、令和二年三月の時点で感染者のデータは出ていたはずなのに未だ指定感染症の分類が結核などと同等の二類指定のままなのも、それらを改めてしまえば医療崩壊の危険性が無くなってしまうからだろう。そうなれば自粛要請を行えなくなることで国内経済を破壊することが出来なくなり、日本国内の企業と市場を不況へと追い込んだ上で安売りさせて投資家達を儲けさせることが出来なくなってしまうからだと考えれば全てに辻褄が合う。
皆様もおかしいとは思わなかっただろうか?ワクチンについては遅れたとは言え、日本政府は一定数を確保したにもかかわらず、予算を出し渋って国内の病床数は増やさず、依然として感染症の指定は不適正のままである。
政府が新型コロナウイルスを過剰に恐れているが故に頻繁に自粛を要請しているならば、当然のように病床数の拡大や医療設備の充実に加えて、医療現場が効率よく動けるように制度を整えるはずである。しかし、現実にとしてそれについては碌に行わず、ただワクチンだけは確保した。
公営事業の民営化、参入規制の撤廃と構造改革、消費増税と緊縮財政、皇室の断絶、非核武装の徹底、コロナ禍での補償無き自粛要請と生活の破壊。一見すれば一貫性が薄いこれらの政策の数々には、実は一つの共通点がある。それを導き出すに当たり、幾つかの事柄から考察しようと思う。
自民党は、民主党政権が廃止するまでアメリカからの要求である年次改革要望書を採用していた。普通の民主主義国であればあり得ないはずの内政干渉を黙って受け入れていた理由は、端的に自民党がアメリカの下僕だからである。TPPや公営事業の民営化などのほぼ全ての政策において、自民党は彼らからの要求を拒んだことは無いだろう。それは彼らがアメリカの要求を実行するための政党であり、その下僕であることを証明している。
しかし、この場合のアメリカとはアメリカ国民のことではなく、アメリカの政治家や大統領というわけでもない。彼らの飼い主とは、アメリカの議会に多大な影響力を持つ同国の大資本家や経営者達である。1970年代以降、アメリカ国内における生産力がどれほど向上しようとも同国の労働者の実質賃金が殆ど高くなっていないことからもアメリカの政治は国民へとは向いていないことは明らかであり、それへと誘導しているのが一部の資本家や大企業という国民全体からすれば極一部の支配層である。同国では、国内の保有資産額の順位における上位一%が総資産額の約30%を占めているという極端な格差社会が出来上がっている。
金儲けという私利私欲しかない資本家達は、あらゆる手段でもってそれを実現しようとし、特に1980年代以降の自民党が行ってきた政策のほぼ全ては、彼らに金儲けをさせるためのものであった。
電電公社や国鉄や郵政などの公営事業が民営化されて日本政府の手を離れれば、公金を用いて取得された資産や形成された事業は株主である投資家のものとなり、株主配当として分配される。そこには外国の資本だからといって拒みきることは出来ず、株主の多くが海外へ投資や技術提供をしろと要求すれば、そちらへ舵を切らなければならなくなるのが株主資本主義である。
参入障壁の撤廃も同じく、日本の種を守っていた種子法の廃止は農業分野の市場、漁業法の改定は漁業分野の市場、水道法の改定は水道事業というように、今までは日本国民のために守られてきたそれぞれの業種へと海外の大企業や資本家が干渉しやすくなるように行われてきた政策である。今度行われようとしてIRという名の賭博事業にしても、1970年代のキューバを見れば分かるようにIRとは現地の住民から資金を吸い上げ、それを米国を中心とした海外の大企業や資本家へと送金することや、資金洗浄即ちマネーロンダリングを行うための仕組みである。IRに関すれば、それをアイヌという「自称」先住民族の独立という形で北海道における反国家組織の容認とIRでの特権の付与を絡めて強く推進していた人間が現在の菅総理大臣なのだから、いよいよ政治の腐敗も極まっているのだろう。
5%から10%への消費増税で国民の実質所得は10%以上も下落した。消費増税を行って国民の所得を下げれば、その分だけ安いコストで人材として使うことが出来るため、経営者や株主がより多く儲けられる。法人税とは株主配当や役員報酬に対する税制のため、法人税を減税して消費税で減った税収の穴埋めをすれば、人件費は安くなる上に株主配当などは増えるという資本家や経営者達にとっての一石二鳥になる。
そして、消費増税による税収の増加も一時的なものであり、三年も経てば不景気による税収の減少によってその度に幾度も増税が繰り返されて、坂を転げるかのように日本国家が滅亡するまで永遠に経済が没落し続けるという仕組みとなっている。仮に消費税を100%や200%まで上げようが、同時に日本経済が没落して所得税や法人税の税収が下がり続けるため、国内に流通する通貨の全てを回収し終えるまで財政再建などは不可能である。その直前には大卒の初任給が数円単位になっており、円の百分の一の銭という通貨単位を復活させなければまともな金銭のやり取りも出来なくなっていることだろう。当然日本はアジアの極貧国として没落し、国内に流通する全ての通貨を回収し終える前に他国によって滅ぼされることになる。
近年のコロナ騒動にしても、粗利の補償などをせずに国内の企業を追い詰めればそれだけ倒産する企業が増え、中小企業を中心とした企業のM&A即ち企業の統合及び吸収合併が行いやすくなり、そうしたM&Aの会社や投資家達が儲けることになることに加えて、中小企業達が持つ技術や人材を外国資本が破格の安値で買い叩くことが出来るのだ。
国内で自粛を要請して観光娯楽産業を追い込めば、そうした分野で金を使っていた富裕層は金を余らせて株式へ多く投資をするようになる。実際に不景気にもかかわらずコロナ禍で平均株価は上昇傾向にあり、これによって儲けたのも株式を多く持つ富裕層の投資家達である。株価などはそもそも株式をさほど保有していない一般的な労働者の暮らしには大して関係なく、株価とは単に投資家達の間のみの景気指標であり、そこでどれだけ活発に債券の売買が行われているかというだけのものに過ぎない。
コロナウイルス対応の病床数を増やさないことも、令和二年三月の時点で感染者のデータは出ていたはずなのに未だ指定感染症の分類が結核などと同等の二類指定のままなのも、それらを改めてしまえば医療崩壊の危険性が無くなってしまうからだろう。そうなれば自粛要請を行えなくなることで国内経済を破壊することが出来なくなり、日本国内の企業と市場を不況へと追い込んだ上で安売りさせて投資家達を儲けさせることが出来なくなってしまうからだと考えれば全てに辻褄が合う。
皆様もおかしいとは思わなかっただろうか?ワクチンについては遅れたとは言え、日本政府は一定数を確保したにもかかわらず、予算を出し渋って国内の病床数は増やさず、依然として感染症の指定は不適正のままである。
政府が新型コロナウイルスを過剰に恐れているが故に頻繁に自粛を要請しているならば、当然のように病床数の拡大や医療設備の充実に加えて、医療現場が効率よく動けるように制度を整えるはずである。しかし、現実にとしてそれについては碌に行わず、ただワクチンだけは確保した。
作品名:偽りの保守政党。惨殺される日本 作家名:ナナシ