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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI 6 取り敢えず気になるアイツ

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「認印なら、2千円くらいからお作り出来ます」
「それでも2千円かぁ」
「既製品が200円ですけど、さすがに外人さんの名前は常備してないですからねぇ」
「ポーリー、2千円だって、どうする?」
「勉強シテクダサイ」
「変な日本語は、よく知ってるなぁ」
「ははは、さすがにここで簡単に作れるわけじゃないんで、製作に出さないといけませんので」
「あ、そうか、すぐに出来るんじゃないんだ」
「今スグ、デキナイカ? ソレハ困リマシタ」
「今日必要なの?」
「ハイ、オカネ、今日要リマス。寮費ト共益費、今日マデデス」
「現金持ってないの? 今までどうやって生活してたの?」
「クレジットカードデ、買イ物シマシタ。でも日本ハ、カードOKノ店、少ナイダカラ、キャッシングシマス」
「じゃ、今回もそうじゃダメだったの?」
「オ金ハ有リマスカラ、銀行ニアズケル。ソコカラ自動引キオチデス」
「ああ、自動引き落としってことね。じゃそれ少し、待ってもらったら?」
「モウ、1ヵ月待ッテモラッタ」
「馬鹿か、1か月もどうしてたん?」
「共益費ノ意味知ラナイダカラ、払ッテナカッタ。寮長サン怒ッテルヨ。ダカラ自動引キオチシロト言ワレタ」
「そういうこと・・・」
「外国人用の既製品が、近くの本店にならあるかもしれません。お名前なんと仰いますか?」
「ポーリーデス」
「・・・いや、ファミリーネームの方よ」
「ファミリーネームは、Dobbinsデス」
「え? 何て言った?」
「Dobbins」
「どびん?」
「ハイ、Pauly Dobbins(ポーリー・ドビンズ)」
「ポーリー・ドビン? そんな苗字初めて聞いたわ」
「ドビン様ですかぁ。さすがにそのお名前の既製品は無さそうですね」
「ですよねぇ」
「ナイデスカ? 探スハ?」
「ないわ!」