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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI 6 取り敢えず気になるアイツ

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「ハイ、ハトハ、トテモ賢イ生キ物デス、知ッテマシタカ?」
ポーリーはまた、地面にスナック菓子を撒き始めた。
「まあ、伝書バトに使われるくらいだからね」
「デンショ? 鳩レースノコトカ?」
「ええ、レースも出来るのよね」
「ソウデス。千キロノ遠クカラ帰ッテキマス」
「千キロも!?」
「デモ、時々、帰ッテ来ナイコト有リマス」
「ふーん。逃げちゃうのか」
「違イマス! ハトハ家ニ、帰リタイノデス!」
突然、険しい表情になるポーリー。
「何よ怒らないでよ」
また周囲の地面に鳩が下りて来た。
「家ニ帰ル途中デ、イーグル(鷹)ニ、狙ワレルノデス」
「ええ? 食べられちゃうの?」
「ソウナノデス」
「可哀そう」
「トテモ可哀ソウで、涙ガ、チギレマス」
「・・・いや、涙は千切れない」
「チギレルデショ?」
「そんな表現はない」
「アレ~? 確カ、涙ガチギレル?・・・チチギレル?」
「ちょちょぎれる?」
「ソウデス。悲シクテ、涙ガ、チョチョギレマス」
(面倒だから聞き流そう)
ポーリーはスナック菓子を全部撒いて、袋を空にした。
「野鳥にエサやったらダメなんだよ」
「ヤチョウ?」
「自然の鳥のこと」
「ドウシテデスカ?」
「自然の状態じゃなくなるからじゃない?」
「街ノ中デハ、自然ガ足リマセン。人ガ世話スルハ、イイコトデス」
「そうじゃないんだ。糞をしたり。鳴き声がうるさかったり・・・」