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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI 6 取り敢えず気になるアイツ

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「エミリー」
 この声は・・・
「あ、ポーリー。元気?」
「ハツラツデス。モウ昼ゴハン食ベマシタカ?」
嬉しそうに近付いて来るポーリー。今日は赤いTシャツを着ている。
「もう昼休みは終わるよ」
するとみのりが驚いた顔して、
「あの? ポーリーさん。私覚えてる?」
「誰デスカ?」
「みのり、ポーリー知ってるの?」
「うん、剣道部。体験入部に来てたでしょ?」
「アア、剣道部ノ女サムライ!」
「面かぶってるから顔覚えてないか」
「全然、眼中ニナイデス」
「・・・ころすぞ」
「我慢我慢。ポーリー、時々日本語おかしいから」
「昼ゴハン食ベテマセン」
「あたしは食べたわよ。お腹空かないの?」
「誘ってくれてんじゃないの?」みのりが可笑しそうに笑うと、
「武士ハ食ワネド、高楊枝」
「これよ。これが言いたかっただけみたい」
恵美莉はポーリーを指差して説明した。
「高楊枝ト、爪楊枝ハ、何ガ違イマスカ?」
「両方爪楊枝のことよ。エラそうに見栄を張る態度を高楊枝って言うの」
「ソウデスカ。武士ハ偉イデスネ」
「面倒なことばっか、聞いてくるな。貴様」
「私ハ偉クナイノデ、貴様デハアリマセン」
「はいはい」
「チョウドヨカッタ。質問ガアリマス。剣道ノ人ハ、取リ敢エズ、日本刀持ッテマスカ?」
「日本刀? 本物は持ってないわよねぇ、みのり」
「持ってるわけないじゃん。竹刀だけだよ」
「私、オ土産ニ、買イタイデス」
「無理でしょ。どこに売ってんのか知らないわよ」
「ソウデスカ、探シマスカ?」
「いやよ、ハンコみたいに」