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桐生甘太郎
桐生甘太郎
novelistID. 68250
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「さよならを言うために」6~9話(完結)

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「え、ユリちゃん?どうしたの?」

僕はなんとなく、彼女をずっと「ちゃん付け」で呼んでいた。なんだか、彼女に心を開いてもらえてからの方が良いような気がしていたのだ。そう、彼女はまだ僕にすべてを任せてはくれないような。

襖の向こうから、小さな声が聴こえてきた。

「貸してもらった服に着替えるから、開けないでね」

「うん…」