小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

おーまいごっど【完結版】

INDEX|8ページ/27ページ|

次のページ前のページ
 

 ぎゃーぎゃーと喚く二人を前に、そやつはふっと思い留まったかのように、つぶらな両目で自分の頭に視線を向けおった。そうじゃそうじゃ。頭に載った烏帽子が気になったようじゃ。その烏帽子を脱いで、杓でできたネクタイに2回擦り付け、それを黒い山高帽に変えて、深く被りおったわい。しかし、しっくり来んかったのか、つばを待ち上げて額を出して、浅く被り直しおった。そうじゃの。こやつにはこの方がお似合いじゃ。

「本当に魔法が使えんの?」
セコビッチが恐るおそる聞いた。
「魔法? 違いますよ。そんな迷信、信じてるんですか」
「だって、今、いろいろと・・・」
「これはただの神力です。魔法使いなんかいません」
「はあ? 違いあるのか? どこが・・・」
「じゃ、お願いを聞いてくれるんですね!」
「そのために現れましたのです!」
「でも、神様って目に見えるものだったの?」
「今日は特別です。初日だから久しぶりで、姿を消すの忘れてました。へへへ」

 この二人、こやつのこと、ようやっと神と信じおったようじゃわい。
 しかし、あのセコビッチとかいう者、清めの水で血を洗うとは何事じゃ。天罰が下るに決まっておるわいな。