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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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おーまいごっど【完結版】

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「・・・さっき、同じ願い事が複数あると、まとめて叶えられるって話したの覚えてます?」
「うん。それにどんな意味が? 結局は当たりが出ないと同じことでしょう?」
 二人は息をのんで聞いた。神様はセコビッチとセニョールに顔を近付けて小声で、
「・・・一つの神社に、100件同じ願い事があれば、大サービスで叶えることが出来るんです」
「100件も同じお願いって、この神社じゃ、100年かかっても無理だろ」

 途方もない課題に、この二人はがっかりしたようじゃの。そんな簡単に願い事が叶っては、現世もハチャメチャ大忙しになるからのう。

「一応アドバイスしておきますと、その100件は別々の人間じゃなくってもOKなのです」

 何という言うことか! この神め、全部言うてしまいよる。天界に戻るのも、そう楽ではないの。

「一人で同じお願いを何度もするってこと?」
「そうです。同じ人が同じお願いを繰り返しても、その回数分カウントされちゃうんですよね。ちょっとした裏技ですけど」
「一人が100回、同じ願い事しても叶うってことか!?」
「はい、それくらい切実な願い事ならと」
「ねえ、それってひょっして・・・」
 結衣が気付いて口を出した。
「・・・100回願掛けして回る、あれのことじゃない?」

「100回の願掛け・・・!?」
「お百度参りだ!!!」

 セニョールとセコビッチは、急いで境内をくるくると回り出した。
「それではダメですよ。一度神社から出ないと、2回目にはなりません」
二人は同時に立ち止まり、

「てことはセニョ、階段を一番下まで下りて・・・」
「また上るのを、100回繰り返すの〜? セコビー!」

     「おー まい ごっど!!」