左端から見れば全部右寄り Part-6
5.オリンピック、始まりましたね。
オリンピック、始まりましたね。
これほどまでに盛り上がらないオリンピックもないでしょうが、本来ならば日本中沸き立っていたはず、忌々しいウィルスが世にはびこっていなければ……と思わないわけにはいきません。
2013年のIOC総会でTokyoの文字が掲げられた瞬間、テレビの前で思わずガッツポーズしたのを憶えています。
何しろまだあのウィルスが『漏れて』いませんでしたから……それがこんなことになるなど誰が予想できたでしょう。
とりあえず2020から2021への延期、これは妥当だと誰でも思うでしょう。
ですが、なぜもう一年延期できなかったのか? とは思いますね。
2024パリが決まっている以上再延期は出来なかった? 私はそうは思いません、別にパリに何の迷惑をかけるわけでもありませんからね。
2020に照準を合わせて来たアスリートにとっては、とりわけベテランにとって再延期は痛手になることは確かですが、それはこのパンデミックのせいですから致し方がない事です。
再延期できない理由を敢えて探すならば、IOCにそろそろ金が必要になって来たからでしょうかね? 何しろあの『ぼったくり男爵』が会長なのですしね。
それと、2022には北京で冬季オリンピックがあります、同じ年に夏のオリンピックがあるとかすんでしまうから、と言うのも理由かも。
私はあのウィルスは武漢研究所から『漏れた』ものだと考えていて、あの国の振る舞いが一々癪に障るのでそう考えるのでしょうか?
延期するなら2032と言う手もあったと思うのですよ、2024と2028は既に決まっていましたからね(つい最近2032も決まったらしいですが)。
いや、2032に拘らずとも、その狭間の適当な時期を日本から指定して開催するというくらいのことはあっても良かったのでは? と思っています。
開催権を与えたのはIOCだとしても、実際に費用を負担して汗を流すのは日本、そして延期の理由はパンデミックなのですから、もっと強気に出れなかったのでしょうか。
中止と言う選択があっても良かったとも思います。
しかし日本から言い出して中止すると違約金4兆円だったそうで……。
前にも書きましたが『ふざけるな!』と言いたいです。
政情不安だからとか準備が間に合わないとかならそれも当然ですが、パンデミックのせいですからね、IOCは日本の意向を尊重すべきでした、そもそもこんな状況下で最も安全にオリンピックを開催できる国が他にどこかあるんでしょうか? この状況下では、何事も律義に完璧にこなそうとする日本に開催権があったことを幸運と考えてしかるべきだと思うんですよ、IOCは。
それが『中止して違約金を払うか? それとも開催するか?』ですからね、ぼったくり男爵どころか脅迫男爵です。
2032はオーストラリアに決まったそうですが、今後立候補都市が減って行って、遂にはどこも手を挙げないと言うことも考えられますよ、武漢ウィルスがいつ収束するかなんて誰にもわかりませんし、仮にその国に大きな天災が降りかかってもIOCは素知らぬ顔をして『開催し出来ないなら違約金』を主張することが世界中にバレましたから。
もしそうなったらアテネで永久開催することにしていいんじゃないでしょうか。
「スポーツと平和の祭典」を謳っていますが、実際には国威発揚に利用されたり、ボイコットの応酬があったり、むしろ平和を乱すような事にもなっていますし、商業主義にどっぷり浸かっているのは周知の事実、本来の精神を取り戻すにはアテネで固定してしまう方が良いように思います。
観光が主たる産業のギリシアは喜んで開催するでしょうし、毎回ならば準備にそれほど費用も掛かりません、欧州連合もお荷物を降ろせてホッと一息という所じゃないでしょうかw
中止も選択肢に加えるべきでは? と書きましたが、開催を決定してから『中止!』を訴えて来た声の主たちには違和感を覚えます。
はっきり言って、彼らは東京オリンピックが成功しては困るのでしょうね。
とにかくこの武漢ウィルスと言うシロモノは未だに得体が知れません、何をどう決定しても、その結果を受けて『失政だ!』と糾弾できるのですから。
無観客を決めた時、『アスリートの気持ちはどうなるんだ』とか『飲食店やホテル業界は悲鳴を上げている』などと言っていましたが、観客を入れると決定していたとして、少しでも感染が広まったら『言わんこっちゃない』と言っていたに違いないと思うんですよね。
私は、東京オリンピックはそれなりに成功すると思っています、大きな混乱や感染拡大を招かずに、とにかく競技だけは滞りなく行えるのではないかと。
大成功と行かないのは当然ですが、この状況下でも開催できたと言うだけで成功と言えるのではないでしょうか? もちろん感染爆発などなかったと仮定しての話ですが。
『中止!』を訴えていた中にはマスコミも含まれますが、始まった途端に今度は盛り上げようとしています、中止しない事への不安材料をあげつらって批判してひと儲け、始まれば競技を中継して『日本ガンバレ!』でまたひと儲けしようとしているのですから節操がありません、『中止! 中止!』と騒いだのならば『わが社はオリンピックに反対ですから中継しません』と初志貫徹するのが筋だと思うんですがね。
もうひとつ、成功してもらっては困る要因があるとすれば北京冬季オリンピックでしょう。
『コロナ(本当は武漢ウィルスですが)を克服した初の大会』の称号を東京にさらわれるとしたら、あの指導者は面白くないでしょうからね。
とにもかくにも無観客で大会は始まりました。
もちろん私も日本選手団を応援しますし、世界最高峰のアスリートたちのパフォーマンスを楽しみにしています。
何しろ相手は未知のウィルス、何が正解なのかなんて誰にもわかりません、『色々と不確定要素があってもこれがベスト』と政府が判断したのなら、それで良いとするしかないでしょう? 日本中一人残らず納得できるやり方などないのですから。
ま、ここに至るまでの紆余曲折、不祥事、人選、ブレなど、色々と言いたいことはありますけどね。
あ、今、政府が判断したと書きましたが、本当は都知事が判断すべきことなんですよね、政府が何を言おうとも頑として首を縦に振らない、と言う権限はあるはずです。
でもやらない。
全て政府が決めたことにしておいて、何かあった時、自分に火の粉がかからないように振舞っているようにしか見えません、そう振舞う才能には恐れ入りますがね。
どうもあの緑のオバサンは信用なりません。
作品名:左端から見れば全部右寄り Part-6 作家名:ST