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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI 5 たっぷり時間はあったのに

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第4章: 日曜日の出来事



 翌朝明るくなるとすぐに、恵美莉は三番刑事のマンションを出た。それは寝起きにもう一戦求められるのを避けたかったから。朝からいい天気だったが、恵美莉の表情は晴れない。
 さすがに二晩連続の浮気に、良心が咎めているのだ。スマホに春樹から連絡が来ていたらどうしようかと心配して、その画面をまだ確認出来ずにいる。
(あああ、あたしダメなやつだな。お酒強いはずなのに、判断力はまともじゃないなぁ。でも西野君(三番刑事)も、あれだけ優しかったら仕方ないじゃない)
 自宅に向かって歩き始めるも、朝帰りでは実家の両親もどう反応するか気がかり。しかも今日は日曜日、父親もいる。
(春樹君とこ行こうかな。その方がいいや。どうせ今日、コンクール出しに行くから、あたしは部屋で寝てられるし)

 Uターンして、駅に向かって歩きながら、ぼーっと自分の変化に付いて考えを巡らせた。
(最近、節操がなくなってきてるけど、それは中学から7年も付き合った颯介と別れた反動だわね。春樹君は淡白だし、物足りないのかな?)
プラモ作りに没頭する春樹のことを考えながら。
(いっそ、西野刑事に乗り換えよっかな。5歳も年上だけどな。・・・ヒデキさんも5歳上だから、悪くはないな。・・・そんなこと言ったら桧垣先生は20歳以上離れてるし。・・・でも春樹君可愛いし、別れたくはない。・・・・・・一応連絡しとこ)

 そう考えて、スマホのメッセージを確認した。
「あれー? またSMS来てる」
スマホを開くとそこに昨夜の続きで、ヒデキ・マスターからのメッセージが届いていた。春樹からのLINEメッセージはなかった。


   SMS
   ヒデキさん
   09011XX56XX

   [羽を伸ばすのもいいけど、たまには
    俺んとこに羽を休めに来いよ]
    20XX/12/09 23:27