小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

EMIRI 5 たっぷり時間はあったのに

INDEX|12ページ/28ページ|

次のページ前のページ
 


   >菅生春樹


          既読 [今日はご飯食べた?]
         17:45 [ちゃんと寝てね。おやすみ]


 すぐに既読になったが、返信はない。
(よし。これで何かあっても、電話じゃなくLINEが来るはず)
 春樹は自分に用事がある時しか、LINEもほとんどしてこない性格だった。そんな春樹の性格を恵美莉は完全に把握しきっていた。ほんの少しのメッセージも返信して来ないのはいつものこと。
(もし返事が来ても、既読にしないで、「もう寝てると思ってた」ってことにしよ)

「何してんのよ恵美莉!」
「ああ、ちょっとLINE」
「菅生君に連絡? 合コンよ! これから合コン!」
「分かってるって、これで自由の身になったから」

     ・
     ・
     ・

「うわっ! しまった」
 春樹が突然声を上げた。左手にガンダムを掴み、その足に面相筆を当てて影を付けている最中に、事もあろうかコックリしてしまったのだ。
「お、俺としたことが・・・」
グレーの影用の塗料が、全然関係ないボディにべっちょりと付いてしまっている。
(あああ、何とか誤魔化せないかな。あーん。ダメだな。正面に影が出来るはずがない)
「仕方ない。塗り直しだ。春樹、行きま~す!」
 時間は20時を回っている。春樹は恵美莉がどこで何をしているのかなど、まったく気にしていない。みのりとカラオケに行っているくらいにしか、考えていないのだった。かえって、その方がプラモ作りに没頭したい春樹にとっては、好都合だというわけだが・・・。
(さすがに3徹夜目はきついな。明日、本店に持って行かなきゃならないし、日が変わるまでには完成させないと)