続・くらしの中で
その二
私は今までこれほど閉鎖した生活をしたことがない。
わが街は過疎気味ではあるが以前は人間がもっと居たような気がする。
商店街は締め切っている店が多く、あれ?今日は木曜日だったかなと錯覚するほどだ。
市民は、私の知る限りでは買い物だけに外出しているという。
私も一週間に一二度車で食材を買ってさっさと帰って来る。
これまでは暖かくなると桜が咲き、名所に行くと円座の人々が楽し気に花見をしていたものだ。
今年は、あれは昔話だったのかと思える花見になることも想定できる。
そんな鬱屈した日常の中、最近苦手な「片付け」に興味が湧き、少しずつではあるが小物が入ったクローゼットの引き出しまでも整理しなおしている。
出て来るわ出て来るわ、こんなにバッグが、ハンカチが・・というほどあり、使えないものは捨てることにした。