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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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シロアリバスターズ

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 植村は膝を突いて、念入りに外壁の隙間をのぞき込んでいる。
「蟻道(ぎどう)と言って、シロアリが乾燥しないように、土を体液で固めて細いトンネル状の通路を作ることがあるんです。それがあれば、もう100%家の床下に侵入されます」
「それなら、そのトンネルを取ればいいじゃないですか?」
「そんなことしても半日後には、元通りに復旧されますよ。シロアリは何百万匹もいるんですから」
「ええ? そんなにいたら気付くと思うのに」
「じゃ、羽アリって見たことありますか?」
「ああ、多分あると思います」
主婦がそう言うと、植村は急に振り返って、
「それが一番のサインです。この辺りは自然が豊かですから、森から飛んで来ると思いますし」
そしてゆっくりと立ち上がって、腕組みをし、左手の親指と人差し指をあごに付けた。
「羽アリはシロアリの繁殖のサインなんですよね。か弱いシロアリも繁殖期にだけ黒くなって、羽が生えて大量に巣立つんです。そして湿気の多い環境にたどり着いたオスとメスが出会うと、そこに新しい巣を作るんですよ」
「本当ですか? それじゃ、辺り一帯、シロアリの巣だらけになりそうですけど」
「いいえ、空を飛んで来たシロアリは、すべてが巣を作るわけじゃなくって、たまたまいい環境に降り立ったカップルだけなんですよ。99%は途中で落ちて死んでしまいます」
「へえ。じゃ、ほとんど大丈夫ってことですね」
「ええ、確率的にはね。でももし、シロアリが家の床下に入ってしまったら、どうなると思いますか?」