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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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シロアリバスターズ

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「この上は台所ですよね」
「はいそうです」
 主婦は不安そうに答える。
「思った通り、水回りはやられているようです。風呂場を見に行きます」
そう言うと、植村はまた、匍匐前進で這い始め、基礎のコンクリートの向こうに回り込み、主婦からは見えなくなった。

「奥さーん! お風呂はもっと凄いことになってます!」
「はい。どんなふうにですか?」
 主婦は予想外の事態に、もう心配でならない。
「風呂場の方に来てください」
主婦はそう言われると、慌てて風呂場に向かう。その足音を床下で聞いている植村は、わざと床周辺の柱をバールでコンコンと叩く音を響かせるのだ。

コンコンコンコン・・・カンカンカン・・・ズンズンズン

 植村はわざと鈍い音を出す。
「この辺がスカスカに食べられてます。もう柱の中は空洞のようです」
「えっ! 床抜けますか?」
「この風呂はコンクリートの基礎が支えてるんで、結構強度があるみたいです。この柱が崩れても、風呂が抜け落ちるようなことはないかも。でももう床の高さまで食べられてますね」