ヤクザ、VRゲームにハマる!
警察官は、震える手で撃った。ヤクザをかすめる
もう一度撃った。
寺井をかすめる
もう一度撃った。
ヤクザの肩に当たった。しかしまだ生きてる
上役に「撃て! 」と命令されている。
警察官は余計に震えている
怖くなったヤクザは寺井の髪の毛を掴み、顔を警官に向けた
「おまえら、人質どうなってもええんか!?」
警察官は寺井の顔を見て指名手配されてる寺井だと知り、恐怖して、発砲しまくる。
寺井は咄嗟にヤクザを盾にして凌いだ。弾がきれたようで、その隙に寺井は逃げようとした。
「待ちなさい!」
警官の上役が寺井にピストルを向けた。「10秒以内に投降するチャンスをあげるわ」
この上役の警官はヤクザな人種に強い恨みを持っていて、殺しに躊躇がない。、一歩でも寺井が逃げる素振りを見せたら、撃つ気だ
「まってくれ! 俺は無実なんだ。全部陰謀で、罪を押し付けられたんだ!」
「どうせ嘘よ!、さあ死になさい!」
「ロイヤルピザ屋の相模原店 に聞いてくれ! その時間に、俺にアリバイがある!俺はまだその時間、山荘にいて、抗争の現場から離れてるんだ。だから……」
寺井は腹を撃たれて吹っ飛んだ
地面に倒れ込み蹲り動けない
警官は手錠を取り出して、寺井を拘束した。
上役警官
「ごめんね、どっちにしろ、死んだね。いまさら手錠かけても、意味無いわ。あはははは!」
笑顔で寺井を足で踏む上役
野次馬たちから、「やり過ぎだろー!」と、上役に対して罵声が浴びせられる。
上役は弁明するように
「この人は指名手配犯で、とても危険な人物なんです。ですが、みなさん、今逮捕していますの安心して……」
寺井は上役の足を掴み、尻餅をつかせた。
昨日、マサシ対策の為に 防弾チョッキを着ていたので助かった寺井
上役が怯んだ隙に上役のピストルを奪い、上役の頭に突きつけた
野次馬が静まり返って
寺井はピストルを上役に突きつけたまま言った
「皆さん聞いて下さい!」
「オレは無実なんです!
「ロイヤルピザ屋の相模原店 確認をして欲しい。 その時間に、俺にアリバイがある!俺はまだその時間、山荘にいて、抗争の現場から離れてるんだ。だから…
野次馬はスマホで寺井の意見を動画撮影している
ネットの動画サイトにアップしている
「オレは国にハメられたんだ。人工削減政策という陰謀に巻き込まれたんた。」
寺井はそういうと、
「手錠の鍵を出せ! さもなくば!」
上役の警官は鍵を持っていない。もう一人の警官が持っている。
警官
「落ち着いてください! 鍵はここにあります。」
鍵を寺井に見せるが渡さない
警官
「無実なら、裁判で証明しましょう。貴方の意見は皆さんが証人になりますから。今からロイヤルピザにアリバイの確認電話をかけます、もし、貴方の言うようにアリバイを証言してくれる人がいるなら、裁判で戦いましょうよ。逃げたら駄目です。もっと信用しましょう?」
寺井は嫌な予感がした。もしピザ屋が口封じされていたら、鍵も手に入らない。
捕まればそのまま処刑されてしまう
案の定ピザ屋は電話に出ない。口封じされてる
寺井は上役を人質にし、野次馬の中に消えていった。野次馬の中から「嘘つき!」という声が聞こえてくる。背中にゴミを投げられる。
「結局お前がヤクザで人に迷惑をかけてるのは事実なんだよ」という声が聞こえて来たとき
車が一台、野次馬の中に飛び込んできた。
ワゴン車のドアが開き
「乗れ!」
原の兄貴が助けに来てくれた。
寺井を乗せて野次馬の中を駆け抜けてく
でもなぜ? 電話では、助ける気ないみたいなことを……
「お前なあ、公衆電話が盗聴されてるの忘れたのか? あんなんで要件伝えられたら断わるしかないだろうが」
原は、警察の目を欺く為にわざと、寺井に素っ気ない態度をとった。寺井が原に電話したせいで原は警察にマークされた。追跡を振り切り寺井の元へ駆けつけるのに時間がかかってしまった。
監視カメラだらけの時代、道なりに目的地に向えば、簡単に追跡されてしまう。原は警察の追跡をかく乱するため、遠回りに複雑な道を走らなければならなかった。
寺井は兄貴に見捨てられてなかった。
【後書き】
「ところで昨日はどうやって一晩過ごしたんた?」
「ホームレスの人達に紛れ込んで面倒看てもらいました。」
「そうか、じゃあ、この戦争終わったらしっかりお礼しとくんだそ。なんなら俺の舞台チケットを贈呈してもいい
「あの、」
「なんだ?」
「手を煩わさて、すみません」
「おいおい、俺達は兄弟盃を交わした筈だぞ? 忘れたのか? 俺もお前に組を任せてんだから、」
「あの、ヤクザな件が家族にバレて困らないかなと」
「それな、まあ、仕方ないだろ」
「もしかして、離婚とか」
「熟年夫婦だから、そこまでは、ないけど、ここに来る前に死んだと思ってくれ、とは言ってきた」
「……」
「ところでこれからどうすんだ? 日本の中だと、生きれないぞ? 外に逃げるか?」
「正直それしか方法がないと思いました。行くならどこがいいと思います?」
------------------------- 第22部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
忘れられた警官の視点
【本文】
「たのむから、信じてくれ。ロイヤルピザ屋の相模原店だ。その時間、俺にアリバイがあるはずだ」
女はこの台詞を考えていた。女は警察官で現在ヤクザに人質にされてる。人質といっても指名手配犯人と手錠で繋がった状態であり、逮捕は完了している。ヤクザを拘束しているので、新しい法律の条文に照らせば彼女の死刑は免れた。少なくとも寺井が手錠を外さない限りは……
寺井
「だから! ピザ屋は口封じされたんだって!」
寺井の言葉を信用するのなら、口封じされた痕跡、証拠があるはずで、
「本当に信じてくれるんだな?」
信じる訳じゃない、確かめたいのだ。
彼女にとってのヤクザの定義は本質的に悪そのもので、寺井や原とは種類が違う。でもそれは彼女の過去(トラウマ)が原因で違いを認識できない。彼女にとっては彼らも他の種類のヤクザも、同じ悪として刷り込まてしまっていた。
ピザ屋を調査したが、確に不自然な点がある。
営業時間であるのに人の姿がない。調理の途中に忽然と消えたかのようで、たとえば未配達のピザがバイクの荷台に積まれたまま、カビカビに乾いている。
口封じの可能性があるとすれば、一昨日以前で、寺井がピザを受け取った直ぐに消えたことになる。
ピザ屋の店長は自宅を改装して店をオープンしていた。近所からの注文が多く、近隣住民からの聞き込み情報を期待したが、犯人など目撃情報はなく、
「どうやったら信じてもらえるんだ?」
信じるかどうかはともかく、伝票記録は残っているから、冤罪を主張する分には充分である。ただ政府の陰謀に関する証拠がないというだけで、
「やっぱり国外に逃げないと」
作品名:ヤクザ、VRゲームにハマる! 作家名:西中