ヤクザ、VRゲームにハマる!
ダイナマイトは途上国で量産されて、匿名で買い付けできるから、使っても問題ないとして、マシンガンは弾痕から身元が特定される可能性があるから、できるだけ使って欲しくない。
「いいか! マシンガンは最悪の事態の時だけ使え。」
最悪の事態とは、嬢が警察の檻に入った時
警察署の中に連れていかれた時点では遅すぎる。そうなったら職員、嬢もろとも殺すしかなくなる。
ダイナマイトで警察を ひるませてる隙に、嬢を回収して逃亡させないといけない。
失敗は あってはならない。
寺井とマサシは成否の連絡を待っていた
悪い結果であろうと、良い結果であろうと、この事務所は放棄しなければいけない。
寺井もマサシも事務所の荷造りをしていた。
マサシの携帯が鳴る。出ればその瞬間に答えがわかる。
嬢が助かったか、それとも殺されたか。
寺井にとっては、大切なゲーム仲間だから、死んでほくない。
寺井は無事を祈った……
【後書き】
あとがき
寺井と嬢とナギはVRネトゲをしていた。結論としては嬢は助かったのである。逃亡に成功し、隠れ家でしばらく潜伏した後、嬢は自由になった。嬢はヤクザが用意した船で海外に逃がされ、これまで働いた稼ぎで、それなりの生活が保証された。VRでの麻薬密売活動も、ほとぼりが冷めたころ新しい土地で再開された。
現在、寺井と嬢はVRで麻薬を密売しつつ、その合間にナギとゲームをする関係で、距離は離れてる3人は家族ではないけれど、VR内では傍から見れば家族に見えるかもしれない。
寺井が望んだ結末なのだろうが、麻薬利益に関しては警察の監視が厳しく収益性は10%程になった。
嬢は麻薬から逃れたほうが身の為だった。言葉の通じない、麻薬の流通してない土地に とばされた。そこでは、遊べる物が少なく、VRくらいしかない。結果的に寺井の遊びの誘いを断わりきれず、ネットで繋がる。
寺井は相変わらず頭をしていて、麻薬に囲まれた生活をしていて、VRと麻薬の二足の草鞋で依存をする。
この先もそれが続くのかどうかは、寺井にも誰にもわからない。
1つ言えるのは、このあと寺井は組みを抜けて、逃亡生活を送ることになる。ヤクザと警察から追われる生活の中で、やはり麻薬とVRが手放せない生活をしている。しかし、その話はまた今度話。作者次第なのである。
マサシ
「今回は運が良かっだけなんだ。もし、同じ事がもう一度起きるなら、俺は嬢が警察にマークされる前に殺している。寺井はきっとガッカリするだろうが、俺が見たいのは、そういう世界だ。だからカシラの寺井は、いつか殺そうと思う。邪魔をするなら嬢だろうがナギだろうが会長だろうが殺す。俺が仕事で失ってしまった手。それに見合う報酬を得るまでは、罪を犯し続けるだろうし、平井組もカシラも俺が利用し続ける。おっと、今、ちょうど連絡があって良さそうな新たなシノギが俺の元に舞い込んで来たぞ。覚醒剤なんて目じゃないくらいの儲け話だ。これ全部俺の儲けにする。頭にも会長にも内緒でやる。その為に今まで平井組で裏の人脈作ってきたのだから。俺だけに従う犬たち、育てた恩をこのシノギで一気に返して貰おうじゃないか。アハハハ!」
------------------------- 第19部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
セカンドシーズン
【本文】
数年後 新しいVRゲームが発売され、寺井はどハマリしていた。新型ゲームには、まるで覚醒剤を使ったかのようなエクスタシーが得られるアイテムがある。余りに凄すぎて、現実世界の麻薬を辞めようかと思ったくらい。
ゲームな日々の中でも一応平井組の頭としての仕事はしている。
ゲームな日々の中でも麻薬の販売しないといけない。とはいえ麻薬の売上は最近,、半減している。というのもゲームで得られる覚醒剤のような快楽アイテム、魔法のマントなるものがある、しかも覚醒剤みたいに副作用がないから、お客さんをゲームに取られてしまった。
それはそうと、寺井は今、変わったプレイヤーに話し掛けかれられている。そのプレイヤーが言うには、【魔法のマントを狙ってのプレイヤーキラーが現れてるので気をつけろ】らしい、。魔法のマントは数に限りがあるアイテムで1000万円もの価値があるのだそう。魔法マントは初期にゲームを開始したプレイヤーに配られたもので、プレイヤーの数%しか魔法マントを所有していない。魔法マント探しにプレイヤーたちは熾烈な争いをしているのである。争いの果てにプレイヤーを殺して魔法マントを奪う者も現れた。ヤバイプレイヤーは奪ったあと被害者から報復されること恐れて本体を口封じに殺したりする、犯人は殺し屋を雇ったり証拠隠滅が得意で、たとえばヤクザな組織がビジネス協力しているらしい。
寺井はそのプレイヤーが嘘を言っている気はしなかった。新しいVRをやり始めるようになって、ネトゲ友達が、しばしば行方不明になることがあったから
半信半疑であるが、もし平井組が殺人ビジネスに関わっているとしたら、大変である。頭として会長や原の兄貴に申し訳立たない。
平井組に、胡散臭いのは、いる。まさかと思うから、寺井は会長に頼んで平井組に潜入捜査のできる組員を数名派遣してもらった。
〜マサシの視点〜
マサシは組に内緒で裏ビジネスをしていた。プレイヤーから魔法のマントを略奪し暗殺する仕事を組員に与えて、稼ぎは文句なしでウハウハだった。
しかし、その仕事の最中、組員が事故死する事件が多発した。VRゲームのヘルメット型端末が暴走して脳が破壊される事故だ。殺人ビジネスをしているから、端末にはその活動のログが残ってる。事故をメーカーや警察に報告する訳にもいかず……
そんなある日、組員の一人が、変わった噂話を聞いた。政府が人口削減政策をしていて、VRゲームを通して巧妙な殺人をしているのだと。普段のマサシならSFフィクションとして聞く耳すら持たないが、組員が死んでる事情を考慮すると、その噂の出処が気になって、調べさせた。
噂の出処を辿る過程で、あるプレイヤーに指摘された。
「被害者がいるから噂を調査してるのだよね」
「被害があるとしたら、警察に届けるはず。もしかして、やましいことがあるから、自分で調べてるの? たとえば魔法のマントを奪う闇ビジネスをしているとか?」
その指摘はまさしく正解で、しかし、確証がないからこそ、問いかけ返しをしてるのだろうから、そのプレイヤーは何も知らない。マサシがそのプレイヤーをスルーしようとしたら、「知っている」と言われた。
何を知っているのか? 人口削減の噂の真実のことか、それともマサシがしている殺人ビジネスの方なのか?
問い詰めれば疑われかねない。こちらからは何も言えない。マサシはそう判断した
マサシが何も言わないことが、余計怪しかったのか、そのプレイヤーは取引を持ち掛けてきた。「ばらされたくなければ、武器などをよこせ」
マサシはそいつの正体が分からなかった。得体の知らない何かに全てを見透かされてるようで……
作品名:ヤクザ、VRゲームにハマる! 作家名:西中