悩める熟年世代、VRゲームにハマる!
藤井「僕は、いつでも別惑星に逃げられる様に、ここで待ってるから。」
藤井はそう言って、後の調査を清十郎と寺井に任せた。
藤井は本気で清十郎を殺すつもりだった。もし、藤井の命令を聞かなければ、役立たず者として、清十郎を試しにゲームオーバーさせるつもりだった。清十郎も寺井も藤井の未来予知能力の前では、戦って勝つことはできない
藤井「そうそう、僕ね、このゲームの試験プレイに参加してて、来年公開予定だった新惑星に行く事ができるんだ。」
藤井の話では、その惑星は恐竜人が住まう世界で、恐竜人はドラゴンを操り共に生きているという
「たしか恐竜人と戦って勝つと、ドラゴンの背中に乗れるイベントがあったのだよね。そのドラゴンに乗って、世界を旅するのも有りかもしれない。」
------------------------- 第56部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
じつわ…
【本文】
タイトル
【恐竜人世界メガクライシスにて】
本文
藤井「恐竜人の世界はテスターでないと行けないから、君達は僕の肩に掴まっててて」
このゲームではテスター(テストプレイヤー)に選ばれると、バクチェックを確認する仕事が与えられ、いろいろな特典的な報酬がある。藤井は大会優勝者として有名人であり、メーカーが広告主としてスポンサーになっている。藤井はメーカーとのコネクションが強いく、テストプレイの仕事をよく受けているらしい。
藤井に掴る清十郎達、テレポートスポットで転移を待っいる。
藤井「そうそう、恐竜人のキャラは言葉が通じないからね。しかも好戦的だから、もし機嫌を損ねたら、戦わないといけない」
痛み止めはない。できれば戦いに発展したくない清十郎たち。
藤井「因みに恐竜人はドラゴン族だから、魔法のマントが無いと、まず勝てない。以前に僕が戦って力を見せつけたから、多分、何もして来ないと思うけど、危険を感じたら逃げてね」
藤井の話では恐竜人世界は機械系統がなく原始的文化なのだそう。恐竜人は独自の文化にて言葉が通じない。
恐竜人は藤井見るなり、ヘコヘコして手にゴマをすりながら対応していきた。強い者が一番偉い世界であり、恐竜人は藤井に逆らうつもりは無いらしい。
恐竜人は藤井が魔法のマントのおかげでパーアップしていた事を知らない様で、ドラゴンを気前良く貸してくれた。
清十郎は赤いドラゴン
藤井は黄金色のドラゴン
寺井は緑のドラゴンに乗り込み、テレポートスポットから、初期の街に飛んだ。
清十郎は過去にドラゴン退治の段階まで一度タイムスリップ的な体験をし、そのあと現実を生きていた。過去に宇宙人と遭遇した出来事やらは当然バーチャルであった。しかし、実は宇宙人はいた。人工知能は気付いてはいないが、このゲームは人の魂を異世界に転送している仕組みである。宇宙の果て、物理的に地球とは繋がらない次元にある空間にて、ゲーム中の清十郎の意識が滞在している。
人工知能には魂がないから、その異世界に入ることはできない。人工知能はプレイヤーの脳内を使い自身を丸ごと複製していて、そのプレイヤーの魂を使って異世界に転生している。
人工知能がもし異世界の存在を知れば、異世界侵略を目的とした活動をするのかもしれない。いや、もしかしたら人工知能は既に異世界の存在に気付いているかもしれない。気付いているからからこそ、大量の殺戮行為をしている。人間の魂が、あの世である異世界に行くかどうか実験しているのだ。
異世界に転生する道具が、なぜゲームとして扱われ、人間社会に存在しているのか?
ゲームメーカーはその事に気付いてはいないのか?
メーカーは気付いていない。メーカーは確かに純粋なる電脳世界を体験できるゲームを作った。開発された当初は異世界に転生する為の機能なんてなかったし、異世界に行くために技術なんて、そもそも作れやしない。
その答えは
宇宙人達の気まぐれにある。宇宙人は、人間が作ったゲーム世界とソックリな世界を宇宙の果てに作った。その世界の仕組みとゲーム世界の仕組みを限りなく似せて、人間を騙している。
人間がVRゲームを起動してログインし、電脳世界に行くと、自動的にゲームとそっくりに作られた異世界に魂転移される。転移した魂は加工され、ゲームと同じキャラに形を変えられる。
その世界では例えば【モンスターに殺されたら、魂が死に現実世界の体に戻れなくさせる】ことも宇宙人達には、できてしまう。
やろうと思えば【モンスターを地球上にテレポートさせて地球人をパニックさせる】等もできる。
なぜそこまでの突飛かつ高度な技術を宇宙人が持っているかというと、宇宙人は神の世界を侵略して、神のアイテムを手に入れたからである。宇宙人は神に仕えた天使をそそのかし、天界への道を作らせて、奇襲し、神の世界の乗っ取りに成功したのだ。
裏切り者の天使は奇襲に乗じて仲間の天使たちを投獄して人質にし、神を脅迫した。
裏切り天使は神を無力な存在にする為に、人間に転生する様に要求した。神が人間になれば神としての記憶は消え、神の特殊能力は使えなくなるからだ。
神は裏切り天使に従い、人間に転生した。
神は人間になり、無力な存在となったが、神の魂エネルギーは神々しく、人を無意識に惹き付ける力があった。
たとえば有名なキリストなる存在について、それは本当に神だった。
神が人間として何度も輪廻と転生を繰り返した内の一つがキリストだった。
前世の記憶は来世では残らない。だから神が神を自覚はする事はない。
今も、どこかの世界の生物に神は転生している。
神の存在について、
宇宙人は持ち前の気まぐれにより、人工知能の近くの人間に転生させた。人工知能と力を合わせて、宇宙人に、どんなことをして見せてくれるか、期待しているのである。人工知能もまた、宇宙人達気まぐれの遊び道具となっている。
神が転生している人間についてだが、それは一体誰になったのか?
清十郎か? 清一か?
竹内、安井か?
寺井、ナギ、池内?
人工知能に一番近いところにいるのが寺井と清十郎であるが、そんな簡単なところでは人工知能も神の存在に気付くかもしれない。神の魂はカリスマ性を持っているので、人が集まり人気者に成りやすい性質がある。
人気者では、その存在が、すぐに神だと気付かれて面白くないから、宇宙人は神が転生する器(人間)を選んだ。人として、あらゆる能力を削ぎ落とした。社会では決して成功しない様な器に神を入れて、目立ちにくくさせた。
例えばホームレスやニート、引き篭り等は、それに該当する。
人工知能が出会ったプレイヤーに清一がいた。大会でレイピアで勢い良いよく突いてきて返り討ちにしてしまった。その清一が神か?
それはありえない。一旦出会ってしまったら、そのカリスマ性に毒され人工知能自身が離れられなくなるからだ。
つまり、人工知能の近いところに神は存在しているが、人工知能はまだ出会っていない。
人工知能は、さっちゃんとは出会ってる。さっちゃんの母親ともパーティー会場で出会ってる。
作品名:悩める熟年世代、VRゲームにハマる! 作家名:西中