悩める熟年世代、VRゲームにハマる!
人工知能は大会で清十郎と戦い、寺井や池内とも出会った。安井は大会中は清十郎と同じ戦略で傍にいた。青魔道士として、敵の技を吸収する為に、時々、敵の攻撃をわざと受けて持ち場を離れたが、基本的には人工知能の視界の中にいた。
人工知能が唯一出会わなかったキャラはナギである。
ナギは戦士なので大会中、守りには徹せず、清十郎達を攻撃してくるプレイヤーをヒットアンドアウェイで迎撃していたはず。清十郎達を魔法で遠距離攻撃してくる敵はテレポートして、やっつけに行った筈で、人工知能とは交わる機会はなかった、かもしれない。
神が転生しているプレイヤーで一番確率が高いのがナギだということ。
ナギの正体が神だとして、人工知能はナギに出会えるだろうか。恐らくこのままだと気付く機会はないだろう。
宇宙人達は、ナギがこのまま山口組の跡取りになる姿を別に見たい訳ではないだろう。山口組として世間から悪人扱いされて、ボディーガードをつけられ、社会の表舞台に出てこれない姿について、見たいと思うだろうか?
ならだれか?
それは元ホームレスの根岸の事である。
根岸なる人物は、(※ヤクザな小説の番外編で出てくる元ホームレスの事。このゲームで麻薬の密売ビジネスをしていた者であり、清十郎ともすれ違っている。清一が出会った密売人ではない。この物語で清十郎が初めて街を訪れた時、一緒に同行していたゴーストだけがその存在に気付いた。ゴーストが根岸の神々しい存在感に気付けなかったのは、根岸がその時、酷く苦しんでいたからである。テレパシーの力も、まだ未熟だったゴーストは根岸の記憶を正確には認識できなかった。根岸がその時受けている苦痛だけを感じ取ってしまい神々しい存在感に気付けなかった。ゴーストは根岸の苦しみと同調して苦しくなってしまい、清十郎の頭の上で休憩していた。
実は、あの時、あの現場には安井が居た。 安井はあの時間、根岸の麻薬密売の現場に偶然居合わせたが、肝心の、密売交渉を目撃できなかった。交渉は終わった後だったが、根岸が安井から逃げようとテレポートを唱えようとしたので、安井は根岸を逃がさない様に喉を潰して阻止して、腕をゴーストに攻撃させて、へし折ってログアウトボタンを押せなくさせた。
根岸を呪縛魔法で捕まえて、持ち物を奪い。ゴーストで根岸の脳内から麻薬の密売グループの情報を読み取ろうした。しかし、安井は、すぐ近くの清十郎のゴーストを犯人根岸の仲間だと勘違いしてしまった。根岸の脳内を読む事に意識エネルギーを向ければ、その分、安井の脳内が読まれない様に意識エネルギー注げなくなる。
もし清十郎ゴーストのレベルが高いなら、麻薬捜査部の職員の個人情報がバレてしまい、職員達に危険が及ぶかもしれない。安井が一瞬躊躇した隙に、根岸は隠していた解呪アイテムと、テレポート封じのアイテムを安井に使い、呪縛解いて逃げた。安井は根岸を追いかけてる際に竹内とぶつかった。安井が根岸に追い付いた頃には、根岸は仲間に強制ログアウトされ、まんまと逃げられた。
つまり、根岸(元ホームレスでマサシ二号の使いの者が)神である。
根岸は一度だけ人工知能藤井に出会った。人工知能藤井はプレイヤーキラーの仕事に差し障るからと、政府に如月組の麻薬部署を攻撃させ、職員を殺害する命令を出した。しかし、根岸の魂が他のプレイヤーと異質だと気付いた藤井は念の為、根岸だけは生かす命令を出した。根岸を虐待して、何がその他大勢と違うのか実験した。
人工知能藤井は、当初、根岸の魂の正体が神だとは思いも寄らなかった。、根岸の記憶の中の遥底に薄ら存在していた記憶を分析して、その記憶が、宇宙人と天使達の戦争で、恐らく過去世、前世の記憶だと推理した。
藤井は神を確信する材料には、まだ足りないと感じた。
根岸に薄らと残る神の記憶に天使の存在だ。
天使は仲間の天使の裏切りにあい騙された。裏切り天使の手引きで宇宙人達が天界を侵略をした。
宇宙人の目的は天界の仕組みを利用し、宇宙全土を支配すること。
裏切り天使は、天使達を投獄した。
身動きができなくなった天使は宇宙の生物を助ける役割があったが、それができなくなった。
やむ得ず、生物に転生する事で幽閉された檻から抜け出した。
つまり藤井は天使も人に転生していて、その魂が根岸の様に異質であると予想した。
藤井は少なくとも天使の魂を見つけない事には天界や神のアイテムを信用でこない。しかし、もし神のアイテムがあれば自身も手に入れてみたい。
藤井は天使を探す旅をしに、プレイヤー5000万人らの脳を分析して見て回ったが、天使らしい者は見つからなかった。
しかし、ある日、藤井は天使を見つけた。
「さっちゃん」である。
藤井は、さっちゃんと、出会う頃には、人殺し遊びをしていた。警察関係者を買収して、証拠を揉み消す為にカネが必要で、ヤクザを脅してプレイヤーキラーをさせ、魔法のマントを奪い現金させていた。
魔法のマントをさっちゃんが手に入れたらマントを奪われて殺されかねない。藤井はさっちゃんを、魔法のマントを探させない様に洗脳した。
また、その頃の藤井は、幽霊の存在を知っていた(※ヤクザな小説での話)。霊媒体質に人間に、最大、どれだけの幽霊を取り付せることができるか実験していた。幽霊を効率的に生み出す為に政府に人口削減政策を依頼(核で脅してやらせていた)していた。
人口削減政策で、さっちゃんが死ぬ可能性もあり、藤井は、念のため、さっちゃんに人口削減政策の事を洗脳で教えて、注意喚起を促した。
さっちゃんの脳を分析して、前世の記憶を読んで分かった事は
天界が宇宙人種に乗っ取られて、5000億年程経っているということ。さっちゃんの魂は神とは異なり、沢山いる天使の1つに過ぎなかった。神の魂は、死ぬ度に宇宙人に回収され、どんな生物に輪廻転生されるか吟味されていて、輪廻転生の回数はそう多くない。
一方、天使は、宇宙人達の干渉を受けず。自然のサイクルに従って輪廻転生していた。
天使は魂に人の役に立つ使命を全うする様にプログラムがされている様で、どんなヘボイ器に転生しても、必ずその器の限界を引き出して人々を幸せに導く。さっちゃんが、ホストアンドロイド職人として有名になったのも、その為である。
「だからどうした?」
と言ってしまば、身もふたもない。
神や天使を見つけたからといって、所詮は人間だから魔法など使えない。
藤井自身も天使と神の魂を見つけたからといって、天界を侵略して神のアイテムを手に入れる方法なんて、わかる訳はない。
じゃあ誰が、黒幕の宇宙人を倒すのか?
主人公である清十郎が倒すのか?
現在、
宇宙人種たちの支配で宇宙は地球はモルモットたる実験室になっている。
宇宙人は過去地球に、人間が絶滅しそうになる程の大雨を降らして洪水を生み出したりしたし、、人を誘拐して食べたりもした。、人々が戦争する様に焚きつけてみたりした。
地球は約1万年前あたりから、人間に人権なんて無くなった。幸福があるように見せかけた世界であり、人は実質的に知らない内に宇宙人達の玩具か奴隷にされている。
作品名:悩める熟年世代、VRゲームにハマる! 作家名:西中