悩める熟年世代、VRゲームにハマる!
新しいホストドールが開発されている。マニアックプレイの18 禁向け商品で、主(あるじ)が生み出す擬似小便をホストが口に含んで、ホスト仲間たちと口移し交換し合うエロス仕様。価格はちょっと高めの2500円
ところで、さっちゃんは税金対策はしているのだろうか、税務署からの警告が来る前に教えてあげないと
藤井は高らか手を振ってる
たしか職業は自宅警備員(引きこもり)だったはず、随分と人前で堂々としていらっしゃる。
最近はやりのプチニートみたいなものか?
前回の優勝で賞金200億だから、清十郎の息子であるはずがないな。最初レイピア使いと聞いて
まさか、とは思っけどね。流石に、そのあからさまなフラグはリアリティーがないから!
》視点 吉月清一《
彼は重度の引きこもりで、ゲーム世界ですら、友達を作れずに引きこもっている。大会には参加はしているがソロプレイヤーである。
彼自身、ソロプレイが不利なのは知っているが、だからこそ勝つと強い優越感に浸れる。その快楽から成功していったのが藤井であり、つまり吉月清一は藤井のファンでもある。
藤井もソロプレイヤーとして大会を勝ち抜いた。ソロプレイヤーの唯一の利点が、目立ちに難いことにある。
清十郎チームのような共闘タイプは、確かに確実に生き残れるが、集団でたむろしているから目立ちやすく、結果的に多くの攻撃を受けてしまう。
ソロプレイヤーとして、一旗揚げたい吉月は過去の藤井の戦闘を徹底的に分析した。その為、職業も西洋騎士レイピア使いに変えたし、未来予知等のスキルも持てるだけ、持ってきた。
練習の過程で藤井の行動分析をしていて、不思議に思ったのは、大した動きでもないのに、突いた場所に、たまたま敵がいるという状況が多かったこと。
今回のロワイヤルでも藤井に似たような事が起きていて、まるで未来予知以上の、何か物凄いアドバンテージを、隠しているのではないか。
例えば実在しないとされてる魔法、人の心を操作する洗脳魔法等があったりして……
《清十郎視点》
清十郎たちは確実に生き残っていた。
ゴーストが未来予知10秒を皆で共有したのが、大きく戦況を有利に進ませた。魔法陣を使った広範囲の魔法攻撃も、当たる前にテレポートで逃げれてしまう。
予選落ちありえない。
そんな時、どこからともなく、剣が飛んできた。清十郎の魔法バリアを突き破っていく勢いで、池内がバリア魔法を重ねがけしている。
池内から清十郎に通信がはいる。
「清十郎、今のうちにテレポートで逃げて」
清十郎もそのつもりだった。しかし、テレポートが使えない。魔力が足りないとかでなく、テレポートそのもが発動しない。
(このゲーム、万が一死んだとしてもリアルで死ぬなんてことはない)
清十郎は前回のストーリーでの恐怖記憶がある。死んだら本当に死ぬかもしれないという思いに囚われていて、死んでも大丈夫だと自分に言い聞かせる癖がついていた。その癖は死にそうになったら、ついログアウトに手が伸びてしまう癖でもある
大丈夫だと言い聞かせながら、
清十郎を守っていたバリアを
剣が貫いた。
清十郎がテレポートに失敗して、バリアが、破壊され剣が体を貫いた。
ゲーオーバーしたかと思いきや、清十郎の体にダメージは一切なかった。剣も体をすり抜けた。
もしや、飛んできた剣はゴーストが使うような幻覚攻撃であり、飛んできた剣はただの映像で、バリア破壊は剣とは違う力で破壊されたのか?
ー藤井視点ー
あれ? 今さっき確かに清十郎というプレイヤーに刺さった筈なんだが……
もう1回やってみるか
ー清十郎視点ー
池内は破壊された清十郎のバリアを再生成していた。そこへまた、どこからともなく、剣が飛んできた。バリアをドリルみたいに刃先が削り取る。進む剣。
池内はバリアが破壊されない様に魔力を込める
「どうしたの清十郎、なぜテレポートしない?」
『さっきから、やっているけど出来ないんだ。MPはあるのに』
誰かが清十郎が魔法を使えない様に妨害魔法をかけているが、誰がしているのかメンバーには判らなかった。
池内は清十郎の手を掴んで一緒にテレポートで逃げた。
ー藤井視点ー
今度はテレポートされたか。
しかし、どういうカラクリなのか、
藤井はプレイヤー清十郎の座標を調べ、もう一度剣を飛ばした
ー池内視点ー
(やばいな、あのレイピア攻撃は前回優勝者のものかもしれない。集中して狙われたら厄介だ。)
池内はこの試合で実験的魔法を清十郎にかけていた。
池内は、清十郎の身体の至るところに魔法陣を書いている。魔法陣は普通の魔法とは違い、大がかりな魔法が使える。しかし、体だと書ける面積が小さい為、魔法陣の抗力も小さくなる。
池内は【最強武器が作れるだろう金持ち上級プレイヤー】に
狙われた場合の対策として、魔法陣を小さなテレポートスポットにした。急所の心臓に魔法陣を書いていて、そこに剣が触れたら、自宅(プライベートルーム)に 転送する様にした。勿論、清十郎の防御機能を、引き上げる為である。しかし、まさか金持ちがカネに頼って作った高価な剣が自宅にプレゼントされるなんて、思いもよらない。
池内は、ほくそ笑みながら清十郎にバリアを張っていた。
その時また清十郎めがけて剣が飛んできた。。バリアをかんばって張る健気な女を演じる池内。
しかし、魔法陣は完璧ではない。書けてない 部位(隙間)も、多くあり、そこに剣が当たれば清十郎は即ゲーオーバーだ。
剣が魔法陣から逸れて当たりそうならテレポートさせよう。ゴーストの予知能力もあるし完璧だ。
そうこうしてるうちに、またも高価な剣が一本、池内宅に届くのであったー
ー藤井視点ー
なるほど、そういうことか。
陣と陣の隙間なら良いのか
なら剣で直接攻撃するまでだな
ー清十郎視点ー
いきなり藤井が目の前に現れる。テレポートして来たのた。
「さっき飛ばした剣返してくれる? 返してくれたら命、見逃してあげる。」
何のことだか分からない清十郎、知っているのは池内だ。
「しょうがないな」藤井はそういうと、魔法で小さなロボットを召喚し、陣の中へ取りに向かわせた。見た目が巨大ムカデのロボットなので清十郎は恐怖する。
清十郎は心臓に向かって入ってくる巨大ムカデロボットを振り払おうとするが、いつのまにか呪縛魔法がかけられて動けない。
剣を取り出され清十郎は斬られる
ゴーストの未来予知が、ここまでの流れを予知した。
藤井がテレポートしてくる前にテレポートで、逃げる事を提案した。
それ以降は清十郎と藤井の鬼ごっこ的なテレポート合戦になる。
魔力が先に尽きるのは清十郎だから、このままたどゲーオーバーは避けられない。ゴーストはメンバーにそう報告した。
メンバーにとっては清十郎一人を見捨てれば済む問題だ、藤井に狙われたのは運がなかったと諦めよう。
誰も助けてくれない清十郎。ゴーストは助けたい気持ちはあれど、死んだら消えてしまうキャラなので命は大事にしたい。やばくなったらリングの外に逃げるつもりだ
》吉月清一視点《
作品名:悩める熟年世代、VRゲームにハマる! 作家名:西中