悩める熟年世代、VRゲームにハマる!
「わたしは、ナギ、戦士なので前線はまかせてな」
メンバーのリーダーはナギという名前だ。先程、照れながらも質問に丁寧に答えてくれた。ナギは園児の頃からネトゲVRはまり、今やってるゲームも、どはまりしている。好きな食べ物は饅頭で、嫌いなものはロリコンオタク
ナギは屈強な男キャラを選択している。男性からのナンパがウザイから男に扮して偽装しているらしい
職業は戦士、使える武器の種類が多いのが特徴
「寺井といいます。ナギお嬢様のお供をさせて頂いています」
寺井というプレイヤーはナギの保護者兼召使いらしい。ナギはメイドが雇えるような、どこかの裕福な家庭育ちなのだろう。
キャラデザインは現代風の女子高生で
職業は魔法剣士
「……池内といいます」
見た目がスルメイカデザイン。一度見たら忘れられない。池内プレイヤーは今は外国にいて、ナギや寺井とは腐れ縁があるそう。年齢不詳で職業は魔法使い
ナギ、寺井、池内の自己紹介がおわり
一方その頃、竹内はどうしていたかというと
ゴーストと一緒にいた。
竹内もゴーストもドラゴンが怖いので図書館で清十郎の帰りを待っていたのだが、竹内が実験で唱えた魔法の影響で、一時的にゴーストが見えるようになっていた。ゴーストは清十郎との約束で、「戦いを有利にする為、人に存在がバレてはいけないから、無闇に他人を さわってはいけない」と言われていたので、竹内から逃げ回っていた。
竹内は、触っていけない理由をゴーストからのテレパシーから読み取り、「触ってはいけなくても、触られるのはいいのでは?」と説得して、ゴーストを触りまくっていた。
ゴーストは感情に合わせて硬さか変わるらしく、いやされてると、もふもふになる。怒ったりして戦闘体制になると、硬くなり、攻撃力が増すらしい。
ちなみに
清十郎より竹内といる方がゴーストはより、もふもふに なるみたい。
ドラゴン退治は宇宙が爆発する程の力(スピード)の衝突だった。特殊な仕組みが働いている惑星で宇宙(惑星の外)には影響を与えないようで
「ただいま」
清十郎たちがドラゴン退治を終えて戻ってきた。
屈強な男キャラのナギ(性別女年齢12)
「いやー爽快な戦いだったぁ、やっぱりドラゴン相手だと遠慮しなくていいから良いね」
池内スルメイカ(年齢性別不詳)
「ほんと、それ、あの迫力満点は、何回戦っても飽きんわー」
ナギ
「ほんとそれ!もう1回戦いたいわ」
池内
「もういっちょ、いきますか!」
ナギ
「(*-`ω´-)9 ヨッシャァ!! 行きましょう!
池内
(`・∀・)ノイェ-イ!」
ナギ
「いくぜ! 野郎ども!!」
「お嬢様! そろそろ宿題の方を」
女子高生メイドの寺井(年齢17)が言った
ナギ
「あ、そうだった! すっかり忘れてた。
リーダーキャラのナギは慌てながら
「じゃあ、みんなお疲れ! 清十郎さん、手伝ってくれてありがとう。じゃ、先に落ちるネ~(*ˊ˘ˋ*)♪バイバイ!」
リーダーのナギがログアウトしたあと、残ったメンバーたちはアイテム「ドラゴンの血」から魔力を抽出しないといけないとかで…
魔法使いの池内と魔法剣士寺井が呪文を唱えはじめた。見えない魔力がエネルギーの波の形を作りオーラが発生、剣と防具に注がれていく
元々透明感あった防具が完全に見えなくなったかと思うと黒色になった。剣の方も同じく透けて見えなくなってから、黒剣になった。
黒剣を魔法剣士の寺井が持つと、剣は透明になり見えなくなった。
見えない武器は罠に使ったり投げたりするのだそうで、防具は装備すると全身が透明化するのだそう
「このアイテム使ってプレイヤー同士な大会をやるんですよね?」
清十郎は話題探しのため、事前にネットで調ていた知識をテキトーに投げてみた。
ちなみに大会優勝者には100億円の賞金もでるとかで、
寺井
「そうそう、、私もそれに出るつもり。清十郎さんも、どうです?」
清十郎
「わたしは初心者だから無理ですよー
寺井
「そんなことないない、ドラゴン退治のときも動が機敏だし武器裁き上手だったし、何かスポーツをしていらっしゃる?」
清十郎
「今はしてませんが、剣道をかなり本格的にやってた時代、あります」
清十郎は若い頃は県大会で上位に入る程の実力者だった。家にはトロフィーがいくつも飾られてて、息子の清一もそれで影響されて物心ついた頃から剣道をやっていた。大きな大会にも出る程の実力はあったが、高校に上がったら息子は剣道よりもフェンシングの方がモテるからと言い、あっさり剣道を捨ててしまった
寺井
「剣道ができるなら、大会ではかなり有利ですよ」
清十郎
「そうなんですか、魔法とかはいいんですか?」
寺井
「戦闘前に一通り補助魔法でステータス上げればいけますよ、長期戦覚悟ですけど」
清十郎
「魔法のこと、全くわからない」
寺井
「大会では戦闘前なら仲間が魔法で協力してもいいんです。私も池内さんにステータスアップ魔法してもらいます。良かったら、清十郎さんも一緒にやります?」
清十郎
「え? でも…」
池内
「私は構わないよ。試してみたい魔法もあるし」
清十郎
「大会にはゴーストは使えないんですか?」
池内
「ゴーストはプレイヤーとして扱われるから2人扱いされるね。ゴーストが一人で大会に出るのはありだけと」
清十郎は正直なところ、ゴーストの方が自分より強いと思っていた。大会に出るとしたら、ゴーストにやらせてみようかな。
竹内
「ゴーストちゃんが、出るなら、私も大会に出てみようかな」
竹内は幽霊を怖がっていたが、しかしゴーストの恐怖を克服した事で、恐怖に向きあう事に前向きになっている。
池内
「ゴーストを大会に出すならレベルアップを兼ねて幽霊屋敷のイベントに挑戦しといた方がいいかも」
清十郎
「そういえば街の広場の掲示板で、幽霊屋敷探索を協力してくれるプレイヤーを募集してました
池内
「幽霊屋敷のイベントはゴーストがいないとクリアできないからね」
清十郎
「そういば、竹内さん幽霊屋敷は大丈夫なんですか?
竹内
「ゴーストちゃんが行くなら私も行くわ」
寺井
「なら、いまから、皆で行ってみないかい? 少し暇あるし、池内さんも、行きませんか?」
池内
「二人のお邪魔をしても良いのかしら」
清十郎
「あの、私達はカップルとかではなく…」
池内
「引きこもりの息子さんを探す為にも人脈が必要なのでしょう? 私達がいたら、仲間を作るのに邪魔ではないかしら」
確かに、メンバーとの雑談に気を取られてたら、ほかのプレイヤーに話しかける時間がなくなる
寺井
「なら、こうしないかい? 」
寺井はそう言うと外に出て、持っている剣に魔法をかけて、地面に絵を書き始めた。魔法効果なのか書かれる線が光って目立つ。
寺井
作品名:悩める熟年世代、VRゲームにハマる! 作家名:西中