小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

手作りの。。。

INDEX|2ページ/3ページ|

次のページ前のページ
 


「本当に…作ってきてくれたんですねぇ」

 いつもの公園の、藤蔓の木陰の木のベンチ。

 葉月さんは、隣りに座った真一君が 手提げ袋から出した弁当を受けります。

「まあ、容器がタッパと言うのが あれですが」

「探したけど、弁当箱なんて洒落たものは見つからなかったし」

「では、頂きますね♫」

 いそいそと おかずの容器の蓋を開く葉月さん。

「これって、もしかして──」

「マルシンのハンバーグ」

「その横の黄色い塊は 玉子焼き…で、その隣は……」

「イシイのミートボール」

「─ あとは、切込みを入れて焼いただけのウインナーですかぁ」

 顔を上げた葉月さんと、真一君の視線が合います。

「何か言いたそうだね」

「別に、如何にも小学男子が喜びそうな、遠足のお弁当みたいだなんて 思ってないですよ?」

「うん。口にしてるから」

 ニヤニヤ顔の葉月さんから、目をそらす真一君。

「僕のお弁当のイメージはこうなんだから、仕方ないだろ」

「─ では、いただきますね♡」

作品名:手作りの。。。 作家名:紀之介