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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI 4 三つ股してる?大親友のストーカー

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「え?なんで?」
「刑事さん、またかって感じで聞いてらっしゃるから」
南はドキッとして、背筋を伸ばして座り直した。
「そんなことないですよ。部屋に侵入されるって、あまりない事案です」
「でも今、下着の侵入盗はよくあるって」
「え、ああ、その場合は、窓ガラスが割られてたり、物干しから盗られることがほとんどで、カップ麺が食べられるなんてケースは初めてです」
「じゃ、調べてもらえますか?」
南はまた、ハッと気が付いたように。
「では、ストーカーで思い当たる相手について、教えてもらえますか?」
「・・・考えたら気になる人はいますけど、どうなんだろ?」
「うん。調書かなきゃ。何歳ですか?」
「20歳です」
「会社員さん?」
「いえ、郵便局で働いてます」
「そう。どこの?」
「中央郵便局です」
「アパートの住所、書いてもらえます?」
奈美は少し戸惑いながら、ペンを持った。その様子を見ながら南は、
「住所書くの不安でしょ」
「はい」
「こんな状況じゃ仕方ないですよね。でもこれは悪用したりしませんから、安心して下さい」
「はぃ・・・」
「個人情報って大事なんですよね。僕はあまり実感したことないけど、ここに相談に来られる方は、皆さんそう思ってられますよ」
「そうですね。住所知られただけで、急に警戒してしまいます」
「え? 僕をですか?」
奈美は書く手を止めて、南を見た。
「刑事さん。何歳ですか?」
「・・・23ですけど」
「ふうん。なんか警察に相談しても、門前払い食らうのかと思ってたら、ちゃんと対応してくださるから、ちょっとホッとしてます」
(それは相手によりけりだけど・・・)「毎日不安でしょうから、仕方ありませんね。そんな市民に寄り添うのが、警察官の仕事です」
「ふふふ。面白い刑事さん」