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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI 4 三つ股してる?大親友のストーカー

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「1LDKですか。結構広いお部屋ですね」
「古い部屋だし、安いんで」
北木は、一通り窓を確認した後、
「リビングの窓は、鍵が開いてますね」
「あ、それはさっき洗濯物を取り込んだんで、開けたままにしていました」
北木はリビングのサッシの外のベランダに出た。そして手摺りを注意深く観察してから、身を乗り出し、上の階を見上げた。そして部屋に戻り、
「上からも侵入された形跡なし。特に変わったことはないですね」
「そうですか。やっぱり気のせいだったのかしら」
「窓の鍵、忘れないようにね」

 署に戻る車の中で北木は、
「やっぱり、あの子の勘違いやん」
「話を聞いただけじゃ、本当かどうかなんて判らないもんですね」
「せやけど、結構細かいことまで、気ぃ付けてる子やったしな」
「そんなの、どうして分かるんですか?」
「ドアの穴から、外の様子は良う見えてたんや。せやけどチェーンしたまま、ドア開けはったやろ。服脱ぐ時も電気消す言うてたし、めっちゃ注意深いやん。知らんけど」
「はあ、そういうところで判断出来るんですか」
「単純に決め付けるのも良うないで。逆にサッシの鍵は開けっ放しやった。自分では気ぃ付けてるつもりでも、抜けとるとこもあるみたいや。知らんけど」
「一週間くらい経ったら、その後変化ないか、確認電話でもしておきましょうか」
「そうやな。可愛い子やったしな(笑)」
「そ、そういう事じゃありませんよ」
「ははは、もし心配事が続いてるようやったら、向いに何かの事務所があったやろ。ガレージに監視カメラ付いてたし、そのカメラを確認するて、言うたったらええやん。人の出入りくらい撮れてそうやし」
「先輩さすがですね」
「こんなん基本やで」