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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI 4 三つ股してる?大親友のストーカー

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「少し、窓開けますよ」
「あ、はい」
10センチほど窓を開けると、
「南くん。窓枠とかに、指の跡とか付いてない?」
「それ見てたんですけど、何も無さそうです」
「じゃ、鍵締めるから、外からガラス揺すってみて」
そう言って、再び窓を閉めて鍵をかけた。南はすぐ、窓をガタガタと強く揺すったり、叩いたりしてみた。しかし、当然鍵は開いたりしない。北木はそうしながら、流し台の隙間に箸が落ちてないかも、目で探っていた。そして、
「この中は?」
そう言うと、シンクの底の排水口ネットを開けた。すると、
「あれ?」
中に2本、細い箸が入っていた。
「ありましたよ」
「え?」
奈美は慌ててその中を覗き込んだ。そして真っ赤な顔になって、
「ホントだぁ。すみません。気付きませんでした」
「網の目が粗いから、すり抜けちゃったんですよ」
北木はわざと笑いながら、そう言った。
「すみません。本当にすみません」
「いえいえ。よかったですね。理由がわかって」
「じゃ、やっぱり自分で食べてたのかな?」
奈美は頭を何度も下げて謝っていたが、北木は微笑み続けた。
「でも、他にも気になることがあったんでしょ。それも確認していいですか?」
「はい、もう恥ずかしくて、自信なくなって来ました」
「他の窓も見せてもらってもいい?」
「ええ、ちょっと散らかってますけど、どうぞ」
奈美はそう言うと、奥の部屋に続く引き戸を開けた。そこは10畳ほどのリビングで、その部屋の横に4畳半の和室があり、そこにはベッドが設置されている。