205号室にいる 探偵奇談23
三人は恐怖を忘れて興奮する。いわゆる「やらせ」を感じさせない、自分達のリアルな焦りや恐怖が伝わってくる動画だ。これは怖い。受けるかもしれない。繰り返し動画をみて盛り上がる。
「…でも、まじで何だったのかな」
和多田の呟きに、潤と尾花は彼を見る。
「俺、蹴っちゃったけどさ、花瓶。もしかしてあの部屋の住人が、帰ってきたのかな…」
ぞ、と総毛だつ。潤は、中から鍵をかけられる瞬間を見た。死者が今でもあの部屋に留まっているとしたら…。
「んなわけないって!」
潤は恐怖を振り払うように笑って見せた。
「それよりこれ、再生回数伸びるぞ。さっそくアップしよう。編集なしで!」
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作品名:205号室にいる 探偵奇談23 作家名:ひなた眞白