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ようこそ、メル変の国へ────。

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「どうして魔女になったの?」
「私が魔法を覚えてしまったから…」
「でもどうして魔法を?」
「私には何もなかったから…」
「そうだったのか…」
「私なんか放っておけばいいのに…」
魔女は自分に自信がない様子でした。それでも王子様はそんな誰よりも何よりも醜い魔女に興味を示したのです。
「ねぇ、魔女…」
「まだ何か?」
「良かったらメル変の国の姫にならない?」
「私なんか…」
「魔女は誰よりも何よりも魅力的だよ。」
「私は誰よりも何よりも醜いの…」
「そんなことはないよ。」
「どうして?」
「だって魔女なんて他に居ないから…」
「でも私は誰よりも何よりも醜いのに、みんな受け入れてなんてくれない…」
「住人たちはきっとわかってくれるよ。」
「…」
魔女はとても不安な表情を浮かべていました。それでも王子様は魔女に話しかけ続けました。
「どうして魔女に?」
「魔法を覚えてしまったから…」
魔女の言う通りなのです。メル変の国では魔法を覚えてしまうと魔法使いや魔女になってしまうのです。そして魔女は続けて言いました。
「こんな魔法を覚えてしまった私なんて住人たちは受け入れてくれない…」
「そんなことはないよ。」
「どうして?」
「僕は魔女の血を引いてるんだ…」
「…やっぱり。」
「え?」
王子様は魔女が驚かなかったことに驚いたのです。
「どうして?気付いていたの?」