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ようこそ、メル変の国へ────。

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「同じ匂いがしていて…それで。」
「そうか…」
「でも私は魔女。魔法を覚えてしまった罪があるの。」
魔女はその魔法を覚えたことを罪だと言いました。それから王子様は言ったのです。
「ねぇ、魔女。その罪を半分、僕が背負うよ。」
「…」
「それからその傷を少しずつ癒してあげるから。」
「…」
その時、魔女は嬉しくて涙を流していました。そして王子様は続けました。
「だから僕の姫になってくれませんか?」
「でも私なんかただの醜い魔女…」
「そしたら魔女の血を引いてる僕だって醜い。」
「王子は醜くなんてない…」
「住人たちの中には醜い魔女なんて居ないから魅力的なんだよ。」
「私、自信がない…それでも良ければ。」
「もちろん。ちゃんと迎えいれるよ。」
王子様は誰よりも何よりも醜い魔女を、他の住人たちと同じように平等に扱ったのです。ちょっぴりひいきはしましたが。それから王子様と魔女は手を繋ぎながら、王子様の住むお城へと向かって行きました。
「姫、ようこそ、メル変の国へ────。」

物語はここでおしまいです。続きはあなたの想像にお任せします。でもきっと王子様と魔女…お姫様はずっと仲良く一緒に暮らすことでしょう。

この夢より素敵な夢物語を読んだあなたもメル変の国の住人です。
ようこそ、メル変の国へ────。