最後の鍵を開く者 探偵奇談21
彼の指先の感触も、夢と一緒に消えていく。砂が崩れるようにして夢は終わる。夜の中で再び覚醒した瑞は、隣の布団で眠る瑞の寝顔を見つめた。夢の残滓が消えてしまうのが怖くて、ここにはいない瑞にも併せて語り掛ける。
「大丈夫。きっと、何とかしてみせるから…」
次に行くべき場所は決まった。最後の鍵さえあれば、希望の扉が開くはず。
やることはただ一つ。
失わないために足掻くこと。
To be continued…
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作品名:最後の鍵を開く者 探偵奇談21 作家名:ひなた眞白