オヤジ達の白球 81話~最終話
オヤジ達の白球(83)胸が苦しい・・・
「熊。念のために聞く。
もしもだ。まんいちの場合、おまえ、投げられるか?」
「野暮は言いっこなしだ、監督。
この包帯を見ろ。この状態だ。投げられるはずはねぇだろう」
「わかった。じゃ今夜は坂上と心中だ」
審判、タイムにしてくれと声をかけ、祐介がベンチから立ち上がる。
しかし。ゲームがはじまるまえのタイムなど、聞いたことがない。
(仕方ないですねぇ、この状態ですもの。うふふ)球審の千佳がほほえむ。
祐介がマウンドへ歩み寄る。
「どうした、坂上?」
作品名:オヤジ達の白球 81話~最終話 作家名:落合順平