魔導士ルーファス(2)
「好きな男性のタイプはルーファス様」
「ちょ、ちょっと」
「将来の夢はルーファス様のお嫁さんになること」
「聞こうよ人の話を」
「ルーファス様のお話なら一字一句漏らさずに聞いております。『科学者って意外だなぁ。東方のワコクって言ったら、東方のワコクって言ったら、うちの学校にも学生や先生がいよ』続きも復唱しましょうか?」
「しなくていいから」
ずっとセツのペース。
流れを変えようにもルーファスのやることはこれまで裏目裏目。ここでだれかが流れを変えてくれないものか?
そこへちょうどケーキと飲み物が運ばれてきた。
「ご注文はこれでいいな?」
なにこの接客する気ゼロのプレッシャーは?
まったく、この店員の教育がなってないったらありゃしない。
――と、ルーファスはメニューを運んできた女を見た。
作品名:魔導士ルーファス(2) 作家名:秋月あきら(秋月瑛)