魔導士ルーファス(2)
「(本当のことローゼンクロイツに知られたら困るし、クロウリー学院長のクの字が出ただけでローゼンクロイツ機嫌悪くなるしなぁ。それに視力が落ちたなんて言ったら、こうなるのはわかってたんだよ、病院行けっていわれるの。やだなぁ、病院だけは行くたくないなぁ)」
ただの病院嫌い!
ビビは落ち込んでいた。
「(あたしのせいで、あたしのせいでルーちゃんは……)」
でもルーファスは――。
「(病院行きたくない、行きたくないなぁ)」
そして、ローゼンクロイツは――。
「きのうのテロが関係あるの?(ふにふに)」
「ドキッ!」
っとルーファスはした。
さらにそこにビビが涙ぐんでルーファスの胸ぐらを付かんで訴える。
「ルーちゃんお願いだから病院行ってよ!」
ルーファスはローゼンクロイツとビビに板挟み。
困ったルーファスは――。
「そう言えば用事があったんだ!!」
逃げた。
困ったときはとりあえず逃げる。
ルーファスの十八番だった。
作品名:魔導士ルーファス(2) 作家名:秋月あきら(秋月瑛)