魔導士ルーファス(1)
ルーファスの泳ぐ視線の先を追ってみよう。その視線に点線を引いた先にあるものは、大股開きでパンツ全快のビビの姿。逆さ釣りにされてパンツ丸見えだった。
そんなことで鼻血を流すなんて、ルーちゃん免疫なさすぎ!
しかし、触手に美少女の取り合わせは、ちょっとえっちぃかもしれない。
ルーファスは鼻血を袖で拭き、呪文を唱えた。
「ウィンドカッター!」
風の刃がビビの真横を掠めた。
「わおっ、アタシまで殺す気!」
「ご、ごめん(だってあんまりそっち見れないから狙いが定まらない)」
ヌルヌルの触手がビビを捕らえて放さない。
再びルーファスが鼻血をブー!
その鼻血を浴びたイカタッコン星人が、どういうわけか暴れ出した。
やっぱりルーファスの鼻血が不潔だからか!
イカタッコン星人が奇声をあげて暴れる隙に、ビビが逃げ出した。
上から落ちてくるビビをルーファスが見事キャッチ……背中で。
「ルーちゃんアタシのお尻の下でなにやってるの、早く逃げるよ!」
「いや……キャッチしようと思ったんだけど」
「運動神経ゼロなんだから、できないことに挑戦しないの」
「……はい(別に運動神経ゼロじゃないんだけど)」
2人がそんな会話をしていると、イカタッコン星人が再び襲い掛かって来ようとしていた。
こうなったらあれしかない!
逃げるが勝ち。スタコラサッサとルーファスとビビはトンズラした。
作品名:魔導士ルーファス(1) 作家名:秋月あきら(秋月瑛)